2009年07月28日

アジア・アフリカの国会議員と連携して

7月8日(水)、アジア人口開発協会(理事長:前総理大臣福田康夫)が、外務省と国連人口基金の後援で開催した国際会議「人口・開発分野の政府開発援助実施における説明責任の向上に向けた国会議員能力構築プロジェクト」で講演しました。国連大学で開催された国際会議での私の講演のテーマは、「日本政府開発援助のリニューアルに向けて」で、私の講演のポイントは、次の三点です。
@       日本の政府開発援助(ODA)は国民の理解と支持がないために減少している。
A       しかし、国民が高い評価をしている事業を中心に、箱モノから顔の見える援助へと、更には国民参加型の援助へと切り替えることにより、ODAの援助量(贈与、円借款など)を大いに拡充できる。
B       更に、ODAの援助量を拡充することが、日本と開発途上諸国の相互にとって大きなメリットがある。
上記の会議の参加者は、アジア諸国(カンボジア、フィリピン、ベトナム、インド、タイ、日本)とアフリカ諸国(ケニヤ、ナミビア、タンザニア、ウガンダ、ザンビア、タンザニア)の国会議員、外務省、世界銀行を含む国連機関、国際協力機構等の約50名です。
私は、講演の冒頭に、参議院政府開発援助等に関する特別委員会の理事として、参議院政府開発援助等に関する特別委員会の設置の経緯それに転換期を迎えた政府開発援助と委員会の役割、委員会が出した提言と決議等について概略を説明しました。
「ODAは我が国外交の基盤であり、外交の手段でもあります。我が国にとってODAは重要な財産です。しかし、財政状況が厳しい中でODAが着実に実施されるためには、国民の理解と支持が必要です。「参議院政府開発援助等に関する特別委員会では、国民の視点に立ちながら、効果的、効率的な援助が行われるよう評価も含めた調査を進め、ODAと国益や外交戦略との関係、戦略的な援助とODA実施体制の見直し、ODAの透明性の向上などの諸課題について各種の調査を行い、議論を深めている・・・」ベトナム向けODA(PCI事件)を巡っての汚職事件の発生後、同類のODA不祥事の再発を防ぐために、政府にODA停止の延長等を求めるとともに、参議院政府開発援助等に関する特別委員会で以下の申し合わせをおこなったことも説明しました。
「今回のPCI事件に類するODA不祥事が発生した場合、また、これに伴いODAの凍結・解除など重大なODA政策の決定・変更が行われる場合には、政府から速やかに当委員会に対し報告を行うことを求めるとともに、委員会を開催し審議を行うこととしたい。」 

国会議員がODAの要請・受け入れ・実施・評価において重要な関与をしていない
「人口・開発分野の政府開発援助実施における説明責任の向上に向けた国会議員能力構築プロジェクト」という長い名前の国際会議が開催された背景にあるのは、援助関係者の間で、開発途上諸国に於ける援助の透明性と効果を高めるには、国民の代表である国会議員の政府開発援助に対する理解を深めることが重要であるという認識が広がってきたことです。国会議員が、特に、政府開発援助の要請・受け入れ・実施・評価において積極的に、直接の関与をしなければ、せっかくの貴重な援助が受領国の国民の教育・医療・福祉等の向上に効率的・効果的に使われないという可能性が高まっています。先進国の国会議員が、厳しい経済・財政状況の下で、ODAを拡充させて行くには、国民の一層の理解と支持が必要です。納税者である国民に、自国が供与したODAが受領国の国民にとって具体的にどのような成果を挙げているのかを調べ、伝える義務があります。更には、その成果を、自国の国民と一緒になって評価し、より良いODA事業の立案・実施に向けて考えていく継続性も求められています。
日本は、1991年から2000年まで10年間、世界一の援助大国でした。しかし、1997年度をピークに縮減が続いており、2008年には、第5位に下落しています。第一位は米国、第二位はドイツ、第三位は英国、第四位はフランスです。内閣府世論調査2007によると、日本国民のODAについての理解は、「現在程度でよい」が    46・4%、「積極的に進めるべきだ」が24・8%です。合計70.8%の支持を得ています。しかし、「なるべく少なくすべきだ」が21.2%、「やめるべきだ」が2.8%と、合計24%の方が現行のODAの実施について否定的な意見を持っています。
こうした否定的な意見を持っている方に、その理由を問うたところ、「具体的にどのような経済協力が行われているか不透明だから」が45・5%、「日本の経済協力が開発途上国から評価されている事が感じられないから」が34.1%、「現在の経済協力には、現地の状況やニーズへの配慮不足などにより、必ずしも十分な成果を上げていない所が多いから」が29.6%を占めています。(備考 複数回答です)逆に言えば、現行のODAの供与方法・内容を改めて、国民の理解を得るように改善すれば、もっと大型のODAの供与が可能になるのです。 
国連機関がODA事業の丸投げ
援助の効率を考えると、最適な実施機関に資金を供与すべきだと考えます。私は、現行のODA事業仕訳の正当性に疑問をもっています。どのような基準で実施機関を選択しているのでしょうか。ある国際協力(援助)事業の最適実施機関の選定は、国連機関でやるのか日本の援助機関でやるのか、その選別、仕訳はどのように行っているか、更にはそれが最適な選別、仕訳であったとの報告もありません。ODA事業の仕訳を明確にする必要があります。この事業仕訳が不徹底なために、一つの問題があります。それは、国連機関に出資した政府の資金が先進国のNGOに丸投げ委託されている場合に起きます。国連機関がNGOにODA事業の丸投げをする際に、管理費(10−13%)を取っています。更に、その先進国のNGOが開発途上諸国のNGOに丸投げをする場合、その前者は20%の管理費を取っています。事業仕訳をきちんとし、更に事業の丸投げをしていることが明らかな場合、そうした国連機関への出資を取りやめて、最初から開発途上国のNGO等に補助金を出すべきです。そうした丸投げが複数年度にまたがっている場合があります。そういう場合、国連機関を通すメリットはどこにあるのでしょうか。政府が最初から当該NGOに委託した方が良いのではないでしょうか。
 ODAを拡充させるためのスクラップ&ビルド
国民がODAを必要・重要と強く認識できるようにリニューアルさせます。それは、一言で言えば、スクラップ&ビルドです。最初に、ODA事業のスクラップについて申し上げます。国民の目から見て、ダメな事業、効果がない・曖昧、評価の悪い事業を廃止します。特に、箱モノは、現地のレベルに合わせて供与すべきであり、日本仕様の高価すぎるもの、維持費が高いモノ等の供与はなくします。ODA事業のビルドとは、国民から見て良い事業を大いに伸ばそうとする考えです。大きく言って、顔の見える援助に力を入れるべきだと思います。箱モノから顔の見える援助へと切り替えるべきです。国境を越えた人と人との交流がお互いに良い刺激を与え、温かい交流・静かな発展につながります。
こうした分野の良い事業は、青年海外協力隊の派遣です。
青年海外協力隊の評判はとっても良いのです。平成18年度の市民アンケートによると、「青年海外協力隊の必要性」について、32%の方が「とっても」、56%が「ある程度」必要と答えています。「青年海外協力隊の途上諸国への貢献度」については、31%の方が「とっても」、55%が「ある程度」の貢献をしていると答えています。このように国民の理解を得ている事業を大幅に拡充することが国民の納得行くODAの拡充になるわけです。そのような理由で、私は顔の見える援助の代表である青年海外協力隊の派遣人数を拡充するように長年にわたって運動してきましたが、その効果が本年度になって出てきております。青年海外協力隊の派遣人数が20%増しになりました。ようやく我が意を得たりととっても喜んでいます。今後、もっと力を入れて、青年海外協力隊の派遣者数を10年ほどの間に現行の5―10倍に拡充させたいと思っています。
青年海外協力隊同様に開発途上諸国から喜ばれているのが、草の根・人間の安全保障無償資金協力(以下、「草の根無償))です。開発途上国の多様なニーズに応えるために1989年に導入された制度です。 草の根無償は、開発途上国の地方公共団体、教育・医療機関、並びに途上国において活動している国際及びローカルNGO(非政府団体)等が現地において実施する比較的小規模なプロジェクト(原則1,000万円以下の案件)に対し、当該国の諸事情に精通しているわが国の在外公館が中心となって資金協力を行うものです。開発途上国の草の根レベルに直接裨益するきめ細かい「顔の見える援助」であり、また、機動的な対応が可能な「足の速い援助」であるという特徴を有しています。
青年海外協力隊や、草の根無償を中心に、日本の市民団体・グループ、NGO等が開発途上諸国の地域市民等と連携して企画・実施している国際協力活動を積極的に支援して行きます。国際協力活動を通じて、先進諸国の市民と開発途上諸国の市民間の交流を強化させることを確立させたいと考えています。10年かけて、ODA予算の20パーセント程度を市民団体・グループ、NGO等が開発途上諸国の地域市民等の国際協力活動の支援に割り当てることも考えて良いと思います。
私がもう一つ強力に推進していきたいのは、受領国にとってこれまで以上に感謝される喜ばれる援助をすることです。その一つが、国際病院船(戦争や飢餓、大災害の現場で、傷病者に医療ケアのプライマリケアを提供したり、病院の役割を果たすために使われる船舶)による大災害時の緊急医療援助です。国際病院船による医療協力は迅速で、しかも目に見える効果があります。それに、紛争時と平和時の両方に使えます。
日本も、かっては、援助の受領国でした。例えば、東海道新幹線や東名高速道路そして黒四ダムに愛知用水は、世界銀行の低金利の融資を受けて建設しました。戦後間もない1953年から導入されはじめた世界銀行(国際復興開発銀行)からの低金利の融資は合計86,000万ドル(当時の日本円では3,200億円、現在の額に換算すれば約6兆円)に達しました。日本が、世銀に借金の返済を完了したのは、1990年7月のことです。日本の戦後復興は国際社会かの寛大な援助により支援されています。援助により整備されたインフラ等を利用して、極めて短い期間で先進国の経済レベルに達することが出来ました。日本は、援助を貰う一方で、1954年には経済協力(技術協力)を開始しています。ビルマ(現ミャンマー)と結んだ「日本・ビルマ平和条約及び賠償・経済協力協定」を皮切りに、アジア諸国に対する経済協力を始め、その後、世界第一の援助大国になりました。今日では、アジア諸国の経済発展には日本の援助が大きく寄与しているのは世界の常識です。近隣諸国が富んで繁栄することは日本にとっても素晴らしい良いことです。
今回の講演を通じて、アジア・アフリカの国会議員の仲間と交流が出来ました。援助の供与国と受領国との違いがありますが、共通するのは、代表している国民のために、国民の見方で援助の流れ・中身等を真剣に考え、熱心に動いていることです。彼らと連携して、日本の援助が一層効率的に企画・実施され、開発途上諸国の発展に大きなインパクトが与えられるように、双方の国民の理解・納得いく形で推進して行きたいと考えます。日本の市民団体・グループ、NGO、地方公共団体で国際協力を推進されている方々とも一層緊密な協力関係を築いて参りたいと存じます。何時でも気軽に連絡をお願いします。
posted by 木俣佳丈 at 18:25| 東京 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

次世代スーパーコンピュータ

7月8日に開催された第53回参議院議員木俣佳丈朝食勉強会で、独立行政法人 理化学研究所情報基盤センター長 姫野龍太郎氏は、日本で稼働しているスーパーコンピュータ台数の世界に占める比率が大幅に低下しており、こうした傾向が更に続くと日本の科学技術や産業の革新のレベルが欧米のみならずアジアの他の国々にも遅れを取ることになる恐れがある、と発言されました。
「スーパーコンピュータの活用と産業競争力」のテーマで講演された姫野龍太郎氏は、今日ではスーパーコンピュータの活用が科学技術・産業の革新の源となっており、スーパーコンピュータ、特にトップランキングのスーパーコンピュータの設置稼働台数(世界での比率)が日本で減少していることに大いに危惧されています。日本で稼働しているスーパーコンピュータの「(世界の)トップ500リスト」に占める比率は長期低落傾向を示しています。1993年の日本の占有率は22.2%でしたが、それからずっと下落を続け、2009年には3. 0 %にまで落ち込んでいます。この間に、米国の占有率は45%から58.2%へと13.2パーセントポイントも上昇しています。日本を除くアジアの占有率は1.4%から6.6%へと、約5倍に増加しました。他方、欧州は28.4%から28.2%とほぼ横ばいです。スーパーコンピュータは、気象予測、地質探査、構造解析、流体解析、核融合シミュレーション等の分野で使われています。
姫野氏によると、スーパーコンピュータの性能向上とともに、日本においてはその利用分野が以下のように拡大されてきています。ž     1980年代前半:構造解析ž     1980年代後半:流体解析・気象気候解析ž     1990年代前半:材料ž     1990年代後半:ゲノム理論ž     2000年代:地球環境ž     現在:MD計算(ナノ・ライフ)スーパーコンピュータを使った身近なシミュレーションの例として、天気予報、自動車衝突時の安全性のテスト、エアバッグの開発、ペットボトルの成型、携帯電話の強度設計、電子レンジの電磁場解析があげられます。
姫野氏は、スーパーコンピュータを使ったシミュレーションの大きなメリットは、開発期間の大幅短縮と費用の大幅削減が可能になることだ、と強調されました。シミュレーションを使えなかった時代には、例えば、新車の開発の際には、衝突安全性(クラッシャブルゾーンを確保。室内にエンジンを侵入させない等)等の点検のために10−20台の試作車が製作され、実際の衝突実験が繰り返し行われたそうです。一台の試作車の製造には、熟練工が手作りで行うため数カ月かかり、費用も数千万円かかります。しかし、今日では、もう高価な試作車を使った実体実験をしなくても、衝突安全性の向上を図るための実験が出来るのです。このようなシミュレーションの利用で、車の強度と耐久性の向上、軽量化、エンジンの燃費向上、排気性能向上、制御技術向上等もシミュレーションにより素晴らしい進化を遂げています。日本の新車開発期間は1980−84年には40ヵ月でしたが2005−09年には10-12ヵ月へと短縮されています。
姫野氏の説明によると、スーパーコンピュータとは、同時代のコンピューターから抜きんでた性能を持つコンピューターで、今で言えばパソコンの1000倍以上の能力を持つものをさすようです。高速度で計算できるスーパーコンピュータを使って、以前には不可能だったシミュレーション(現実に想定される条件を取り入れて、実際に近い状況をつくり出すこと)が短時間でできるようになっています。
コンピューターの性能の進歩には目を見張るものがあります。過去60年間に計算速度は2000億倍も高速化されております。1990年代からは平均3.8年に10倍で高速化されており、更に少なくとも後15年ぐらいは、5年毎に10倍ずつ速くなると予測されています。姫野氏によると、今日の日本の産業界におけるスーパーコンピューテイング(スーパーコンピュータの利用方法)には、ソフトの利用上に大きな問題があります。一つは、使用している商用ソフトのライセンス費用が極めて高いことです。ハードの費用の数倍にもなっています。従って、日本の産業力を高めるには、スーパーコンピューテイングの費用を削減する一環としてソフトの開発を廉価に行う必要があります。もう一つは、シミュレーション計算のためのモデル作成が長期化しており、計算モデルの作成が計算時間の10倍から100倍になることです。計算のコストよりも、モデル作成の人件費が高い状況になっています。
日本でのスーパーコンピュータの開発・製造にも大きな問題がでています。それは次の理由からです。1)   CPUの開発が高度化し、非日系会社の数社に集約されつつある。2)   PCの性能が向上し、スーパーコンピュータの市場を食っている。3)   PCクラスターの台頭で、スーパーコンピュータの市場が伸びない。4)   上記1)2)3)の状況の中で、日本の三大コンピューターメーカーの内の二社が次世代スーパーコンピュータの製造から撤退を表明した。これまで順調だった日本のスーパーコンピュータの利用をしたものづくり、医・薬の開発に大きな陰りが出てきていると、姫野氏は見ています。このような状況が続くようだと日本の産業国際競争力の衰退化に拍車がかかる恐れがある、「家電・携帯電話などのLSI設計・製造までもが外国で行われるようになる」と心配されています。日本が科学技術・学術研究、産業、医・薬など広汎な分野で世界をリードし続けるために、国を挙げた支援体制を構築する必要があると痛切に感じました。政府は、10ペタFLOPS級(1ペタFLOPSとは1秒間に1千兆回の計算)のスーパーコンピュータを開発させるとともに、そのコンピューターを最大限活用するためのソフトの開発・普及が必要であると考え、「次世代スーパーコンピュータ」プロジェクトを支援しています。順調に行けば、平成24年に10ペタフロップス超級スーパーコンピュータが完成・稼働予定で、ナノサイエンスとライフサイエンスでのシミュレーションに使用される予定です。
しかし、政府の支援は十分なものとは言えないものです。平成18-24年度の7年間で総額1154億円の支援に過ぎません。スーパーコンピュータは、科学技術の重要な基盤技術であるが、そのマーケットは限られており、民間会社が自力で開発費をまかなえる状況にはなっていません。
日本の産業育成の立場から世界最先端・最高性能の次世代スーパーコンピュータの開発・整備及び利用技術の開発・普及のために、一層進んだ、国を挙げた支援体制を構築する必要があると痛切に感じました。
選択と集中で政府の限られた予算を最大限なインパクトをだす事業に振り向けさせるように事業の徹底的な見直しが必要です。皆さんからのアドバイスをお聴かせください。
posted by 木俣佳丈 at 18:19| 東京 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

箱モノから人へ、若モノへ

6月29日(月)午後1時から開催された参議院決算委員会で質問に立ちました。冒頭に麻生太郎総理大臣に衆議院の解散時期は7月のイタリアでのG8サミット直後ですかと質問したところ、「9月の任期満了までの間、様々な要素を勘案して判断すると申し上げておりますので、それ以上でもそれ以下でもございません」と答弁されました。この部分がNHKの夜の9時のニュースで流れたと聞き、任期満了選挙も有り得ると思いました。 
さて、決算委員会での質問・提案は、大きく言って次の二点に絞りました。一つは、麻生総理が出席される7月8日からイタリア中部ラクイラで開かれるG8サミット(主要国首脳会議)での大きなテーマの一つである地球温暖化対策に関して、もう一つは、日本を暗くしている諸悪の根源となっているデフレ根絶に緊急の課題として取り組むように政策転換を迫りました。今回の決算委員会の質疑の様子が全国にテレビ放映されるということなので、視聴者に方に私の質問・提案のポイントを見てもらいたいと思って、5枚のパネルにまとめました。その5枚のパネルを使って質問・提案しました。
「8兆4211億円を使って、CO2を9パーセントも上昇させた」
第一に、政府のこれまでの地球温暖化対策の効果が見えないことを確認させて頂きました。199712月、気候変動枠組条約の目的を達成するため、京都で開かれた第3回締約国会議にて採択された京都議定書で、日本は温室効果ガスを6パーセント削減することを約束しています。その国際的約束に基づき、平成15(2003)年度から平成21(2009)年度にかけて総額8兆4211億円を使った温室効果ガスを削減することを目的とする地球温暖化対策が実施されています。
しかし、結果は(2007年度において)温室効果ガスが(1990年比で)9パーセントも増えているのです。
驚くのは、京都議定書で日本に課せられた温室効果ガスの6パーセント削減を達成するために巨大な予算を使って様々な対策・施策が実施されているにも関わらず、目標の成果を上げられないだけではなく、実際にどれだけの温室効果ガスが削減できたのかさえ明確に示していないのです。
斉藤鉄夫環境大臣は、5月11日の参議院決算委員会で、弘友和夫議員の京都議定書目標達成計画(京都議定書で日本に課せられた、温室効果ガスの6パーセント削減を達成するために必要な措置を計画・立案したもの)の効果について質問された際、次のように答弁されています。「・・・これ(京都議定書目標達成計画関係予算)がどれだけ効果があったのかということにつきましては、法律による規制や税制の寄与もございまして、この予算だけでどれだけの寄与があったかということについて削減量をお示しすることは困難でございます・・・」私は、斉藤鉄夫環境大臣に京都議定書目標達成計画の中の「京都議定書6パーセント削減約束に直接の効果がある」と分類されている対策・施策による排出削減量を質問したところ、「二酸化炭素排出抑制は、予算、そして省エネ法や温対法などの法律による規制、それから税制、色々な手段を使って、これを行っていかなくてはならないと、このように考えております。そういう意味で、この予算をこれだけ使ったからそれによる(二酸化炭素排出)削減量はこれですということはなかなか申し上げにくい・・・」と回答されました。
斉藤大臣の答弁ではっきりしたのは二点です。一つは、政府がおこなっている京都議定書目標達成計画の中には、「地球温暖化対策推進法の改正による温暖化対策の推進」など様々な対策・施策が含まれているにも関わらず、全体の削減量を明確にできないこと。もう一つは、予算の段階で二酸化炭素排出に削減効果があると分類した対策・施策の効果も、それにより実際に削減した排出量を数値で持って示されないことです。 
「決算の出来ない予算」
第二に、「決算ができない予算」の仕組みを改善するように要望しました。民間会社では予算があり、それがどのように使われたかを示すのが決算です。しかし、京都議定書目標達成計画関係予算においては、予算と決算の項目が合いません。以下のように対比出来ないのです。
1)     予算書での幾つかの項目名の事業が、決算書では一つの項目名の事業に統一されている。例:予算書での項目名が「住宅・建築物高効率化エネルギーシステム導入促進事業費補助金」「高効率給湯器導入促進事業費補助金」等が、決算書では「エネルギー使用合理化整備導入対策費補助金」と統一されています。
2)     予算書では一つの項目名の事業が、決算書では幾つかの項目名に分かれている。例:予算書での項目名が「森林環境保全整備事業」。決算書では「森林環境保全整備事業費補助」「退職手当」「児童手当」「国家公務員共済組合負担金」等に分かれています。
3)     予算書での項目名が、決算書では違う項目名に変更されている。例:予算書での項目は森林づくり交付金が、決算書では森林整備・保全施設整備交付金と変更されています。その上、不思議なことがあります。京都議定書目標達成計画関係予算のとりまとめは、環境省がやっています。しかし、その予算がどのように執行されたかについての決算のとりまとめは環境省がやっていないのです。
「反省のない予算づくり」
第三に、「反省のない予算づくり」の実態を指摘し、改善を求めました。決算で、目標達成率が低い、つまり、効果が少ない、効果が弱いと分かった事業でも、翌年度も同様な予算がついています。効果がないものはスクラップして、効果があるものに予算をつけるという、スクラップアンドビルドがない。決算の結果を考慮した予算づくりをしていないのです。例えば、「高効率な省エネルギー機器の普及」対策(予算:120億円)の平成19(2007)年度の目標達成率(実際の効果/予想した効果)は20.0〜22.5パーセントに過ぎなかったのです。その上、予算の使い残しが16.7パーセントもありました。つまり予期していた効果がなく、予算の執行も順調におこなわれなかった。問題は、それにも関わらず、翌年度は108億円、その翌年度は100億円の予算が付けられているのです。過去6年間の8兆円以上をかけた様々な対策が取られたにも関わらず、これらの削減効果を明確に数量的に示さないばかりか、「決算が出来ない予算」とか「反省のない予算づくり」をしているのです。結果は温暖化ガス6パーセントの削減目標は達成できていないのです。それどころか2007年において、排出量は9パーセントも増えています。言い換えると設定した目標値より15パーセントも下がっているのです。大いなる失敗です。それなのに、麻生総理は、去る6月10日に「日本が目指す2020年の温室効果ガス削減の中期目標について、2005年比で15パーセント減を目指す」と発表しているのです。京都議定書のように1990年比を基準にすれば8パーセント減です。更に、その数字には外国からの排出枠や森林吸収分などが含まれていない「真水」の目標と説明されています。
そこで、過去6年間の温暖化ガス削減は達成されていないうえ、達成される見込みも明らかでない現状を踏まえると、「今まで出来ないのに、何故出来るか」と麻生総理に質問したところ、「いずれにしても、予算というものをより一層効率的また効果的に執行をしていき、京都議定書の目標達成に向けて更に一層取り組んでいかねばならぬと決意を新たにいたしております」と決意だけを述べられ、具体的な実現可能性の根拠については一切明らかにされませんでした。すごくがっかりしました。
さて、地球温暖化対策に関する質問の次ぎに、政府の予算は国民の生活支援に向かっていないことを指摘し、国民の生活を守り、元気づける予算作りへと政策転換を迫りました。
「超肥大化した政府予算」
第四に、政府の予算は超肥大化している。しかし、その政府の予算が国民生活を守るために使われていないと指摘しました。政府予算は莫大です。例えば平成18(2006)年度の場合、一般会計・特別会計の純合計は359兆円でGDPのなんと71パーセントにもなっています。補足的に申し上げますと、政府は、溜まり溜まった国債の元金{平成20(2008)年度末では総額680兆円。平成21(2009)年度末には725兆円に増加すると見込まれています}が返せずに、元金の借り換えをしています。その借換金額が、平成18(2006)年度の場合、108兆もあります。一般会計総予算(補正後で834,583億円)よりも大きいのです。この国債の元金借換を除いた一般会計・特別会計の純合計でもGDPの49パーセントに上ります。
このような巨大な予算をつかいながら、政府の国民の生活支援はどうなっているのでしょうか。財政が苦しいと言って、社会的弱者に対する温かみのある支援はどんどん削減されて行っています。「弱い立場の人たちのところに予算が行っていない」と強く指摘しました。最近では、15歳以下の子どもがいる母子家庭に支給してきた生活保護の母子加算さえも廃止しています。厚生労働省は、母子加算を4月に廃止したのです。この母子加算の廃止で政府が節約した金額はわずか120億円です。
日本は幸福度が世界で43番目という調査もあります。米政府が出資する研究組織「ワールド・バリューズ・サーベイ(世界の価値観調査)」によると、約100カ国・地域を対象に「幸福度調査」を実施したところ、市民が最も幸せを感じているのはデンマークです。日本は43位で、最下位はムガベ独裁政権が続くジンバブエと発表されています。)
幸福度が低い日本社会には、人間関係に関する様々な問題が蓄積されています。その一つが引きこもり(さまざまな要因によって社会的な参加の場面がせばまり、就労や就学などの自宅以外での生活の場が長期にわたって失われている状態)の増大です。引きこもりの子供を抱える家族の全国組織である、NPO法人全国引きこもりKHJ親の会(家族会連合会)によると、ひきこもりの人数は163万人です。その家族の方々を入れると500万人以上もの人が不安と心配の中での生活を余儀なくされているのです。こうした方々を救い、生活環境を向上させるために必要な支援に回る政府の資金が極めて少ないのです。「大切なところにお金が行っていない」と是正を求めました。 
自殺率は世界第8位で、先進諸国の中では第1位
自殺者数は、デフレが明確になった平成10年(1998年)に三万人の大台にのり、それからこれまでの11年間ずっと三万人を超えております。自殺率は世界第8位で、先進諸国の中では第1位という不名誉な事態になっています。由々しいのは、若い人の自殺が多いことです。「20代の死因の半分が自殺、30代でも死因の4割が自殺というのは悲しすぎる」と総理に訴えました。これからの日本を背負うべき若い人が自殺するというのは、若い人が夢・希望を持てない社会になっているからです。若者が「夢も希望もない、助けあいもないというような社会になってしまっている」と猛省を促しました。
若者が夢と希望を持ち大いに学び働く場を整えることが政府の仕事ですが、それがうまく機能していないのです。日本の高校生には夢と希望が少ないというデータがあります。ある有名な調査ですが、「21世紀に夢と希望がありますか」と世界中の高校生にアンケートをしたところ、中国の高校生の90パーセントは夢と希望があると回答。アメリカは65パーセントです。しかし、日本はわずか35パーセントとの結果がでています。
政府がやっている自殺対策事業そのものさえが適切であるとは思えません。例えば、本年度の補正で100億円が自殺対策事業に付いているのですが、その中に公園整備があります。野田聖子内閣府特命担当大臣に、公園整備が自殺対策事業の一部として取り入れられている不適切さを指摘したところ、「私自身も最初、公園整備に自殺対策のお金として項目挙がっていることについて同じような疑問を抱いた一人であります」と答えられました。そして「予防の一つとしてやはり心の健康を担保する場所の一つとして公園は必要であろうというところから引っ張ってきたものだと思うんですね」と、官僚が作った案を承認したことを素直に認められました。
野田大臣自身が公園整備はおかしいと思っても、結局、官僚の論理が通ってしまう。結局、変わらないのです。官僚支配、官僚政治の実態の1コマだと思います。今日の政府の下では、本当に有効な自殺防止対策にお金が回っていないのです。私は先々週、自殺対策の先進県と言われている秋田県を訪問し、中小企業経営者と家族の自殺防止と再起の手伝いを目的として活動をされているNPO法人蜘蛛の糸が行っている様々な相談事業を見させて頂きました。電話か面談で、とことんと困った時の話を聞いて、一緒に問題の解決に取り組んでくれるのです。「生きてさえいれば人生のリターンマッチができる」と主張されています。NPO法人蜘蛛の糸の活動は、中小企業経営者・多重債務者を自殺に追い込ませないためのカウンセリング業務に限定しています。その相談実績は406件で、面談回数は1800回以上(含県外200回以上)。電話相談数は面談の3倍以上です。(20093月末現在)
こうした、自殺に走る経済問題等の対策を親身に考えてあげたり、自殺を思いとどまらせるために懸命な活動をやっているNPO法人等への支援にもっと力を入れるべきです。更に、こうした優れた実績を有するNPO法人の経験を全国各地のNPO法人等に共有していただくための研修等にも支援をすべきです。公園整備に貴重な自殺対策の資金を流用すべきではありません。
「デフレで自殺者が増えている」
第5に、諸悪の根源デフレ(物価が持続的に下落する経済状況)退治に全力を出し切る必要があると、政策の大胆な切り替えを提案しました。デフレと密接な関係があるのが自殺者の増大です。日本経済は1994年からずっとデフレが続いています。GDPデフレーター(名目GDPを実質GDPで割ることにより得られる物価指数である。GDPデフレーターの変動が物価変動となり、変化率がプラスであればインフレーション、マイナスであればデフレーションとみることができる)を見ると、1997−98年に僅かにデフレーターがプラスに転じたように見えますが、それは消費税増税による物価値上がりによるものです。デフレが始まった1994年から自殺者が徐々に増え始め、1998年には3万2863人と前年よりも一挙に8472人も増えて、その後今日まで自殺者数は3万人台を続いているわけです。
「物価が持続的に下落すると、企業の利益が減り、賃金の下落や失業、ひいては消費の減退と企業活動の縮小を招く」と世界の政財界トップが愛読する英経済誌「エコノミスト・ロンドン」の元編集長で現在国際ジャーナリストとして活躍するビル・エモット氏が語っています。「諸悪の根源はデフレそのものだということを経済財政諮問会議もずっと言ってきたわけでありますが、デフレは収まっていない」のです。
あらゆる問題の解決に取り組むには、まず、状況の的確な理解が欠かせません。日銀にはこの初歩的な理解がないのです。決算委員会で日銀のデフレに対する見解を求めたところ、日銀総裁が海外出張中のため代理で出席した山口広秀副総裁は、私の質問に的確に答えませんでした。「現在、私どもにとって大切なことというのは、やはり物価下落が景気悪化をもたらす、それからその景気悪化が一段と物価下落をもたらす、そういう悪循環が生じているかどうか。よく言われるデフレスパイラルが生じているかどうか、そうした危険があるかどうかというところが大切なものだというふうに認識しております」と発言されました。デフレが長期化している大きな理由の一つは、日銀は、日本がデフレに陥っていることを認めないのです。日本経済がデフレであるとの認識がないから、そこからの脱却に必要な対策も取りません。
質問の数日前に日銀の国会担当者に日銀のデフレ認識を問いただしたところ「我々はデフレを宣伝する立場にありません」と答えるのです。正に、空いた口がふさがりませんでした。一方、内閣府はデフレと認めています。デフレ退治をしなきゃと言って財政支出をジャブジャブやっています。しかし、その効果は極めて限定的です。財政政策と金融政策の目標が違うので、相乗効果を発揮できないばかりか、各々の政策効果が他の政策効果を打ち消したり、弱めたりします。日本全体として、従って、十数年間もデフレに対して適切な対策が取れず、デフレ不況から脱却できていないのです。
日銀がデフレであると認識すれば、デフレを解決する処方箋を作り実行するのはある意味では明快です。インフレ目標政策導入やさらなる金融緩和(これまで以上に国債等を買い取り、インフレにならないレベルまで日銀券を市中に供給)をしていくことが考えられます。デフレが収まれば、日本経済は今後も成長が可能です。1994年からのデフレの時代は格差の拡大が広がった時代でもあります。
雇用の面でも問題が大きくなっています。パート・アルバイト・派遣・契約・嘱託といった非正規労働者の割合は、各年齢、男女で上昇しており、今日では労働者の三分の一が非正規労働者です。特に、男女とも1524歳の若者の非正規比率が急激に高まっています。働きたくても職場がない。職場があっても安い賃金。働いても、働いても年収が200万以下の、いわゆるワーキングプア(働いているのに年収が生活保護水準以下という人)は全国で1000万人前後がいると見られています。格差の是正、そのためには民主党が提案しているように大胆な政策転換が必要です。
国民の7割が社会に貢献したいと考えている
このデフレ下で国民は苦しんでいますが、そうした中でも日本人は他の方の役に立ちたい。そのために奉仕活動をやりたいと願い・実行している方が沢山いるのです。内閣府の調査では、国民の7割が社会に貢献したいと考えているのです。20代でも65パーセントの方々が貢献したいと答えています。実際に、青年海外協力隊の隊員として開発途上諸国で技術指導をされている日本の若者の評判は極めて高いです。彼らのやる気と技術が高い評価を受けているのです。シニア・ボランティアの評価も高いのです。国連で働いている日本人の評価も高い、特に女性の評価が高い。しかし、国連で働く日本人は分担金の比率が22パーセントに比べるその10分の1しかいないのです。青年海外協力隊やシニア・ボランティアの派遣者数を現在の2-5倍に増やせるように、国連でもっともっと日本人が働いて世界の平和と安定のために、開発途上諸国の開発のために輝く人材を送りだせるように、これまで以上に積極的に取り組んで参ります。
私は、決算委員会での質問の最後に「デフレをなくす、デフレ退治を政策の大きな目標にしなければなりません。デフレ退治へと政策転換を求めます」と麻生総理に訴えました。今日、政府は国民からの十分な信頼を得ていません。政府がやるべきことは、国民の生活を守るように「箱モノから人へ、若モノへ」の投資に政策転換をすることです。麻生総理にそのことを切に要望しました。しかし、麻生総理の答弁を拝聴しながら改めて思ったのは、政権交代をしないと実現出来ないということです。最後に、これから9月11日までに行われる総選挙こそが、今の自民党・与党の政治を総決算する選挙だと申し上げて、決算委員会での質問を終えました。
posted by 木俣佳丈 at 18:15| 東京 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

100年に一度の危機に陥った日本

5月28日(木)、産経新聞編集委員田村秀男氏は、第52回参議院議員木俣佳丈朝食勉強会で「米国発金融危機の行方」のテーマで講演され、その中で日本が最大の危機に陥っていると強調されました。
「アメリカ発サブプライムローン危機で、一番損したのはどこかと言うと、実はヨーロッパの金融機関が軒並みやられました。その次にもっとも株式市場で株が暴落したのは、東京も暴落したのですけど、もうはるかに高いスケールで株が急落したのはロシアである」と話されました。
「金融危機が起きる前のプーチン首相は、もうイケイケドンドン。原油もガスの価格もどんどん上がる。今度はロシアの通貨ルーブルが、ドル、ユーロに挑戦できるのだ。だからもう我々の石油、ロシアの石油はもうルーブルじゃないと売らない」と言っていたが、今では、その勢いはないとロシアの窮状を語られました。
田村氏は、米国発の金融危機の後、アメリカや中国などが取っている様々な経済対策を説明した上で、ヨーロッパやロシアの危機よりも日本の危機がもっと大変であると指摘されました。「日本こそが100年に一度の危機に陥っているのではないか」と心配され、早急な構造的政策転換が必要であると指摘されました。
アメリカは公共投資による景気対策の効果が見込まれるから大丈夫だとの見方です。「クリントン政権の後半に大いに公共投資を増やしたら、景気が良くなった。そして4年間ぐらい税収がどんどん増え、財政収支が黒字になったと話し、「アメリカは財政支出を増やせば何とかなるかもしれない」と楽観視されていました。但し、現在のアメリカで同様な効果がある構造になっているか否かやって見なければ分からないと付加されました。
中国に関しては「人口が13億人で、農村には失業した出稼ぎの人達が2400万人います。新卒者の4割は就職先がありませんが、資本主義の発展からすれば初期の段階で成長の余地がある」と分析されました。
インドについては「経済成長とは何かと言うと、所詮、人間が働いて作ることですから、人間が、若い人が多ければ、経済成長は生まれます。だから可能性がある」と説明されました。ヨーロッパについては、ドイツやフランスの対策が効果を出しており、さほど心配する必要がないとの見解を示されました。最も悲観的にならざるを得ないのが、日本の将来のようです。
「日本では公共投資やっても景気が良くなりません」。過去20年間の巨額な公共投資が経済成長にインパクトを与えていないとデーターを用いて説明されました。
 
これまでの経済理論が全く破産している
2008年9月15日のリーマンショック後に、米国での車等の耐久消費材の需要が激減した大きな理由は、住宅価格の高騰が長年にわたり続き、ホームエクイティローン(住宅の含み益を担保にして融資枠を設定し、その枠内なら借入返済自由の米国で発展しているローンで、リフォーム費用や教育費それに耐久消費財購入資金を借り入れる際に利用される)等の利用により、収入以上に消費するという米国の過剰消費が極限にたどり着いたからだと言えます。それまでは、米国は「世界の最大の買い手」と大きな役割を果たしてきました。米国は経常収支を赤字にしてまでも世界各国から商品を買ってきたのです。
田村氏は、こうした過剰消費の米国への輸出の増大は米金融のバブルの副産物であり、従来の景気指標では説明できないと話され、それに代わる二つの指標を導入されました。一つは「米銀デリバテイフ想定元本」の伸びの指数で、もう一つは「米住宅ローン」の伸びの指数です。
田村氏が作成された「米住宅ローン・デリバテイフ・GDP・中国の輸出」の関連図を見ると明らかなように、1995年から2007年までの「米銀デリバテイフ想定元本」の伸びと「米住宅ローン」の伸び、それに中国の経済発展のバロメーターである「中国の輸出」の伸び、この三つの伸びを指数化してグラフにすると見事に一致するのです。しかし、この三つの指数のグラフと「米GDP」の伸びの指数のグラフとは連動していないのです。言い換えると、中国の輸出の伸びは、アメリカの実際の景気がどうとか言うのではなく、アメリカのデリバテイフ想定元本が膨張していく速度に合わせて増えているわけです。このデリバテイフ想定元本は世界のGDPの10数倍の規模にまで膨れ上がっていました。田村氏は「これまでの経済理論が全く破産している」と強調されました。(ケインズ理論に基づいて)財政支出をすれば有効需要が創出されるとか、金利を下げることで流通通貨の量が増大して(輸入を含む)経済の活性化に良い影響を与えられるとは、断定出来なくなっているのが現実である、と強調されました。 

日銀のゼロ金利・量的緩和政策とアメリカの住宅価格の高騰
田村氏によると、日銀の金利政策・量的政策がアメリカの住宅価格の高騰に大いに関係しています。表2の「グローバル化された日米の金融」で表示されているように、2006年まで「日銀が供給する円資金の量の増大と並行して、アメリカの主要都市平均住宅価格指数が上がって行った」のです。日銀は、2001年にゼロ金利・量的緩和政策を開始しました。そして、量的緩和政策は2006年3月まで、ゼロ金利政策は2006年7月まで続けました。その間、日銀は、実質的に金利ゼロで円資金をどんどん、幾らでも供給したのです。ところが日本は内需不振で、このほぼ金利ゼロの円の需要がありませんでした。
しかし、アメリカのヘッジファンドとか投資フアンドはこの安い資金を調達して、アメリカの住宅とか、他の金融商品に投資しました。その際にレバレッジ効果を働かせて利益を何十倍にも拡大したのです。
このようにして日本の円を使ってアメリカの住宅ローンが潤沢に用意され、本来ならば購入をあきらめていた人々にも提供されるようになりました。結果として、住宅価格は上昇を続けました。アメリカの住宅ローンを拡大させるに日本の円が大いに貢献したのです。逆に言えば、金利の低い円の大量入手が困難になると、大きな問題が生じます。実際に、20063月、日銀が量的緩和政策を解除すると、数カ月もしないうちに、アメリカの住宅価格が下がり始めました。「ドルと円はつながっているわけです。ドルを中心にはしておりますが、円もその中に組み込まれています」と田村氏が説明されました。 

住宅価格の高騰と過剰消費
アメリカが住宅バブルに沸いていた時、耐久消費財は大いに売れました。米国民は、年率10%を上回る住宅価格の上昇と低金利でホームエクイティローンや住宅ローンの借り増しで、所得を上回る消費をするための借金をすることが出来たのです。2006年までの約10年間、米国のGDPは年間3.2〜6.6%で伸びましたが、米国の耐久消費財支出はそれよりも大きい年間7.4%で伸びました。日本の米国への輸出(車や家電製品等)が大きく伸びたのも、ホームエクイティローン等を使っての耐久消費財の購入が大きな要因だったのです。しかも、円安により日本製品のドル建て価格は廉価になっていました。当時、日銀のゼロ金利・量的緩和政策の下で円はすさまじい過剰流動性状態にあり、アメリカのヘッジフアンド等は低金利で円を調達し、その円をたたき売ってドルに替え、高収益をもたらす金融商品を購入していたので円安になり、その状態が長く続いていたのです。 

住宅価格の下落と貯蓄率の増加と消費の激減
米国の住宅価格は2006年6月から下落を始めたので、それ以後は住宅価格の値上がりによる含み益を使ったホームエクイティローンによる耐久消費財等の購入・消費が弱まり始めました。その後、2007年8月のサブプライムローン危機そして2008年9月15日のリーマンショック後、米国の住宅価格の下落は著しく、もはや消費先行の過剰消費行動が出来なくなりました。アメリカの貯蓄率は2006年にはマイナス1.0%までさがりました。しかしそこを底に上昇し、現在(2009年第一四半期)は4.2%と日本の貯蓄率よりも高くなっています。倹約に目覚めた米国民はもうかってのような過剰消費経済には戻らないと見られています。耐久消費財の代表である自動車の販売台数を見ても大激減です。2007年には1620万台が売れたのですが、2008年には300万台も減少し、1320万台になりました。2009年は950万台へと一層の落ち込みが予測されています。
米国の過剰消費がなくなり、日本の米国向け輸出も大幅に減少しております。内閣府が発表した2008年度の輸出数量を見ると、前年同期比でマイナス14.0%となっています。2009年1-3月は、前年同期比でなんとマイナス42.5%と大幅な下落です。外需依存で景気回復をしてきた日本にとって米国・中国向け輸出の激減は大きな痛手になっています。20091月〜3月期のGDP(国内総生産)速報によると、物価変動の影響を除いた実質GDPの成長率は、前期比でマイナス4.0%、年率換算でマイナス15.2%と戦後最大の減少率を記録しています。 

政権交代というのは政策転換である
田村氏は、今回の金融危機の日本にとっての最大の試練は、対米輸出依存で来た戦後の日本の経済あるいはビジネスモデルから脱却し、内需拡大による経済発展ができるように速やかに政策転換をすることであると強調されました。
この政策の大転換について、田村氏は、「恐らく国民の大多数が自公では駄目だ。政権交代すべきじゃないかと考えている」と分析されています。田村氏は「政権交代というのは政策転換である」と強調された後、戦後日本をコントロールしてきた官僚主導型政治により日本のGDPの7割相当を国家予算(一般会計と特別会計の純合計)が占めている現在の社会主義的国家経済運営システムから脱皮して、更にアメリカに依存している経済・金融・安全保障の構造をどういう風に変えていくかを早急に決断し、実行していくべきだと示唆されました。「政策転換が出来れば、日本の将来は本当に明るくなってくる。今、希望が持てる国づくりに取り掛かる最後のチャンスが来ている」と、鳩山民主党に大きな期待を示されました。
田村氏が講演の中で何度も言われたように、「困難な時は、好機になる。チャンスになる」と思います。「日本人が前向きに考え始めているのが良い」との指摘も嬉しい限りです。政権交代で、日本を輸出主導経済から内需主導経済へ転換させ、活き活きとした国にするために最善の努力をして参ります。
posted by 木俣佳丈 at 18:11| 東京 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月01日

宗祖としての親鸞聖人に遇う 真宗大谷派関係国会議員同朋の会で大谷暢顯御門首にお目にかかりました

5月11日(月)午前8時から開催された真宗大谷派関係国会議員同朋の会で大谷暢顯御門首にお目にかかる有難い機会を頂きました。長い間願っていたことが叶い、大変嬉しく思いました。その上、御門首の側で小川一乗師から「宗祖としての親鸞聖人に遇う」とのテーマで心にしみいるお話を伺えました。大変素晴らしい感動の同朋の会でした。 小川一乗師は、一番大事なのは人間なのに、お金が一番になってしまった中に日本の悲劇があると嘆かれ、人間第一の社会を回復していくことが求められていると話されました。小川師が話されたように、都会で生活をしている人の中には、お金さえあれば生きていけると考え、人とのつながりを見失っている人が多くなっていると思います。昭和30年代から始まった高度経済成長の頃から、人とのつながりの中で生きるという生活が徐々に崩れ、特に過去10年は「お金が一番大事だ」という風潮が極めて強くなってきたと感じます。お金が第一であると考える社会でお金だけを大事にしてきた人たちが、突然収入を無くしてしまうと悲惨な状況になると語られました。その象徴が全国の都市部に見受けられるホームレスの方々です。平成211月に実施したホームレスの実態に関する全国調査(概数調査)によると、ホームレスが確認された自治体は、全1,804市区町村のうち504市区町村で、合計15,759人(男性が14,554人、女性が495人、不明が710人:目視による調査のため防寒具を着込んだ状態等により性別が確認できない者を「不明」としている)ホームレス数が最も多かったのは大阪府で4,302人。次いで東京都が3,428人で、この両都府の合計で全国のホームレス数の約半数を占めています。しかし、田舎には未だ日本の古き良き社会が残っています。小川師は、自分の郷里である北海道の田舎では、「お金がなくても、一万円札がなくなっても、貧しいけれども生きていけます」と話されました。田舎では生活の自給力があり、人と人とのつながりの中でお金がなくても共に和やかに暮らしていく環境が残っており、皆が元気よく生きていると説明されました。そこでは、時にはけんかをするし、時には憎みあったり、いさかいもしますが、皆がつながりの中で生きている人間第一の社会であると強調されました。小川師は、親鸞聖人の教えに出逢うことを通じて、御縁を通して、人とのつながりの中で生きていくことを確認して行ける。その意味で、宗祖親鸞聖人の750回御遠忌は大変大事な意味を持っていると説明され、「人間第一を回復する時代」にするために、皆が励むように示唆されました。真宗大谷派では平成23年に宗祖親鸞聖人の750回御遠忌をお迎えするに当たって真宗同朋運動の一層の推進を期し、全国の門徒の方々と浄土真宗の教えを聴聞されています。そうした中で2002年より真宗大谷派関係国会議員同期の会が開催されており、私も真宗の聞法のために毎回出席をさせて頂いております。最近ようやく拝聴したことの幾つかが自分の問題として聞こえるようになってきたと感じます。小川一乗師は、人間が生きるということの思想の問題を、政治のレベル、色んな文化のレベルで回復していかなければならないと示唆されています。自然の中で人との豊かなつながりが回復され、事実や道理を正しく理解できる人が多くなるように、親鸞聖人の教えを学び続けて行きます。 
posted by 木俣佳丈 at 20:11| 東京 晴れ| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

咲くら会第7回総会を開催 ―婦人部はいつもパワー全開!―

418日、「佳!やるまい会」(東三河後援会)婦人部「咲くら会(会長尾藤孝代)」第7回総会が豊橋市の車寿司にて開催されました。尾藤孝代会長は開会の挨拶で「咲くら会が作られて今年は7年目です。これまでの歩みは決して順風満帆ではなかったと思いますが、皆様の明るい笑顔と励ましとご協力により今日の日を迎えることができ、感謝の気持ちで一杯です」とお礼を述べられました。

咲くら会とは私を支えてくれている妻を支えて下さる婦人の会で、お花が咲くように成長していける会にしたいという想いで命名されました。私は、日頃私の政治活動を支えてくださっている皆様に感謝の気持ちを申し上げるとともに、国政報告の一環として、現在私が取り組んでいる政府開発援助活動の推進を説明させて頂きました。その際に、開発途上国への支援をする場合に一番大切なのは、古くから日本人が持っている「調和の心」「他人の心を察する心」「物を大事にする心」であるとの持論を申し上げました。 「佳!やるまい会」生田正治会長は「咲くら会はパワフルな会であり、女性のパワーが不可欠な選挙に最高の働きをしている」と称賛されました。そして民主党が早く政権党になるように咲くら会を中心にして「佳!やるまい会」はその選挙応援活動を大きく広げていくと強い決意を披露されました。妻が「主人が参議院議員となって今年は11年目です。来年7月は三度目の選挙の年です。皆様のお力をお借りし次の選挙に向けて一層努力して参りたい」と話すのを聴き、身が引き締まる想いでした。 特別ゲストとしてお迎えした地元出身の津軽三味線 雅會の演奏グループ、「Dolls」のお二人である鈴木啓詠さんと谷口鮎美さんが迫力ある音色で皆さんがよくご存知の津軽じょんから節、それに彼女たちのオリジナル曲等、計8曲を演奏して私たちを楽しませてくれました。その後、皆さんのアンコールの声に応えて、咲くら会の名前にちなんだ「さくらさくら」を演奏していただき、全員で大合唱となりました。総会終了後の懇親会では、80名のご出席者のお一人おひとりとゆっくり語りあい温かい激励を受け、大きな力を戴いた日となりました。
posted by 木俣佳丈 at 20:08| 東京 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本人ボランティアの上海万博への派遣 ―楊雄上海市副市長に提案―

2010年5月1日開催の上海万博まであと382日となった4月14日(火)、上海万博議員連盟(会長:前外務大臣・衆議院議員高村正彦氏)主催の楊雄上海市副市長一行(9名)との懇談会に事務局長として出席しました。

参議院議員会館で開催された懇談会で話し合った主なトピックは、「上海万博開催準備の最新の状況」と上海万博に日本人ボランティアがどのように協力できるかの二点でした。楊雄副市長一行は4月11日から始まった“魅力SHANGHAI 精彩EXPO 2010”をテーマにした上海万博のPR イベント「上海万博ウィーク」に参加するために来日されており、その機会に上海万博議員連盟幹部との懇談会を開催しました。

楊雄氏以外のメンバーは、上海市人民政府副秘書長・上海世博会事務協調局局長洪浩氏、上海世博会事務協調局弁公室主任沈権氏、上海世博会事務協調局新聞・宣伝部部長徐威氏、上海市人民政府外事弁公室総合処副処長孫清氏、上海市人民政府弁公庁副処長(副市長秘書)戴敏敏氏、上海世博会事務協調局外事弁公室高級主管張真氏、上海世博会事務協調局国際出典部高級主管司艶氏、上海市人民政府外事弁公室主任科員徐潔氏です。楊雄副市長と上海万博議員連盟との懇談会は、第9回華商大会(平成19年9月、於 神戸)に出席するために来日された折に開催した懇談会に続く二回目のものです。 日本から上海万博への出展は次の三つになります。1)官民挙げて130億円を投じ出展する「日本館」(テーマ:こころの和・わざの和)2)民間会社が合同して参加する日本産業館(テーマ:日本が創るより良い暮らし)3)大阪府・大阪市が「環境先進都市・水都大阪の挑戦」のテーマで参加するベストシテイ実践区上海万博に参加を表明している187ヵ国の中で3館の出展契約をしているのは日本だけです。

「日本館」の愛称は公募された結果、中国語で「紫蚕島」、日本語では「かいこじま」と決まりました。予算総額は130億円。上海万博に出展する外国のパビリオンとしては最大規模です。「日本館」のコンセプトは「生命体のように呼吸する建築」で、日本伝統の環境との共生を反映します。

日本から100万人以上が上海万博を訪問と予測楊雄副市長から「2010年の上海万博の準備が順調に進んでいる。既に187ヶ国と47国際機関が上海万博に参加を表明しており、2008年9月15日以後の世界的な金融危機と世界同時不況は上海万博にあまり影響がない」と伺い安心しました。上海世博会事務協調局は、7000万人の入場者の中で350万人が海外からの入場者と見込んでいます。そのうち、100万人以上が日本から訪れると予測されています。
 上海万博議員連盟では、2005年に愛知県で開催された愛・地球博で好評を博したボランティア活動の経験を上海世界博覧会に継承して頂き、中国と日本の国民的交流が目に見える形で推進されることを願い、NPO法人「日中友好支援センター」及びNPO法人「愛・地球博ボランティアセンター」と連携して、中国のボランティアリーダーに経験・ノウハウを伝える講習を行ってきました。

日本人ボランティアが上海万博公認ボランティアとして認
去る3月には、NPO法人「日中友好支援センター」とNPO法人「愛・地球博ボランティアセンタ−」が、外国語を解せない高齢の日本人が快適に上海万博を見学出来る環境づくりの一環として、日本語での入場ルールの説明、会場での誘導等をテキパキとやってくれる日本人ボランテイアの募集・研修・派遣・現場での管理等を専らにする「上海万博ボランティア協力実行委員会」を設立しました。

高村正彦会長が「上海万博ボランティア協力実行委員会」の事業計画案の説明の後、楊雄副市長に対して一つの提案をしました。上海万博で日本人ボランティアが円滑に奉仕活動を出来るようにするためには「上海万博ボランティア協力実行委員会」と上海世博会事務協調局との間で「日本人ボランティアの上海万博での協力」に関する覚書を結ぶことが必要ではないかと提案されたところ、楊雄副市長は良い提案なので「持ち帰り具体的に検討する」と回答されました。

楊雄副市長は日本人ボランティアの上海万博での活動に高い期待を示しており、「上海万博ボランティア協力実行委員会」派遣のボランティアが公認ボランティアとして認定され、幅広い活動できる可能性が高いと思います。現在研修を受けているボランティアの方々にとって大きな贈り物になります。
posted by 木俣佳丈 at 20:06| 東京 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

庶民革命に期待 ―河村氏に名古屋市の改革を頼むとの期待―

4月26日(日)午後8時過ぎ、名古屋市長選の開票が始まって数分で、民主党が推薦していた河村たかし候補が当選確実と報道されました。今朝の新聞には、51万4,514票で次点の候補者を23万票もの大差をつけて破り、初当選したことが大きく掲載されています。 河村たかし候補の当選は私にとっても最高の喜びです。一橋大学の先輩であり、かつ民主党の先輩である河村氏が、名古屋の市長としてこれから大活躍をされることを期待しております。昨晩、河村候補者が当選確実とのニュースを聞いて直ぐ思い出したのが、衆議院議員を辞めて名古屋市長選に立候補するとの決意を伺った時です。河村候補者は輝いていました。出陣式で「庶民革命」の公約を発表された時、河村候補者は更に輝いていました。鳩山由紀夫民主党幹事長が応援に駆けつけてくれた4月18日の栄三越前での街頭演説の際には私も応援の弁を述べさせて頂きました。あの時、聴衆の皆様の顔を拝見していたら、河村氏に「名古屋市の改革を頼むぞ」との大きな期待を強く感じました。 選挙期間中、河村候補者は「減税ナゴヤ」「庶民革命」「脱官僚」をスローガンに名古屋を元気にする政治を主張されていました。「税金を払っている方が苦しみ、税金で食っとる方が楽している」現状を変えるのが庶民革命として、「市民税10%減税」の公約を掲げる他、そして財政難の市政を立て直すために税金を貰う立場の公僕の給与カットを大幅に行うとアピールされました。ボーナス込みで2300万円という市長と市議の報酬を民間企業の部課長クラスの年収800万円まで減額するという大胆の公約です。

私は、他の議員と一緒に、連携して、様々な所を訪問して、河村支持をお願いしました。私の名古屋の後援会「鷹虎会」の常任幹事の皆さんにお集りいただき、河村候補と意見交換をして貰いました。鷹虎会は100パーセント河村支持でした。そして周りの方々に声をかけていきました。河村氏の当選は、河村氏が訴えられた庶民革命に期待する市民の期待の大きさです。

昨年秋までは、愛知県・名古屋市は元気一杯でした。しかし、世界的な金融危機の中で名古屋にも不況の風が大きく吹き、他の多く地域のように、これまでの政治の仕組みではダメだ。根本的に市民の立場にたった政治を行わなければならないという変革を希望する声が選挙戦の中でジワジワと大きくなってきたと思います。正に「庶民革命」を訴えている河村氏に市政の改革を任せようという機運が大きくなったと思います。河村氏の初登庁は4月28日です。その日から河村市長は総額2兆5960億円(平成21年度)の予算(その内訳は、@一般会計予算が9908億円、A特別会計予算が1兆1250億円、B公営企業会計予算(支出)が4802億)を持つ名古屋市のかじ取りをなされます。

市民税10%減税や地域に選ばれたボランティア委員による地域委員会の設置など庶民革命が着実に実施されるように、更に、名古屋から日本全国に市民、国民の立場に立った政治が行われ、日本が元気を回復するように、あらゆる面で名古屋市政の抜本的改革を応援していきます。
posted by 木俣佳丈 at 20:03| 東京 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

救える命を大切にしたい ―今国会で臓器移植法改正案が採決・成立するように―

14日(、国会近くの憲政記念館講堂で開催された臓器移植を進める会「日本人を日本人が救える国に!」−臓器移植法早期改正を−に出席しました。定員500名の会場が一杯で、椅子に座れない方も沢山いらっしゃいました。臓器移植法の早期改正を求める声・熱気のなか、私を含めて約30名の国会議員が、臓器移植法案について自分の意見を述べる機会がありました。 日本移植学会臓器提供推進委員会顧問の私は、(脳死を人の死と認める。臓器提供要件は、家族の同意のみで、年齢制限はない)A案に「賛成」と明確に発言し、今国会での臓器移植法がA案で改正されるように運動していくことを皆さんに誓いました。私は、脳死臓器提供のドナー登録をしています。ドナー登録とは、臓器提供意思のある方が脳死と判断された後、自分の臓器を他の人に提供することを承諾する意思を「臓器提供意思表示カード」に登録することです。ネットで臓器提供の意思表示登録することも可能になっています(日本臓器移植ネットワーク「臓器提供意思登録」)。わたしがドナー登録を決意したのは、腎不全(腎臓の機能が低下して正常に働くなった状態)が悪化し、一週間に三日は人工透析を受けるという大変苦しい生活を余儀なくされていた無二の親友が、腎臓の生体間移植を受けて元気な健康体に戻ったことを知った時です。彼が、ハードルの高い生体間移植を成功裏に受けられたのは、日本医師会や日本移植学会等の臓器移植関連学会協議会の熱い支援とケアを頂けたからだと理解しています。

私の親友は、生体間移植のお陰で元気になり全く普通の生活をしているのです。家族を養うためにバリバリ働けるようになっています。しかし、臓器の提供を受けられないために毎年、2000人以上の方が亡くなっています。

このような事情を把握する中で、真っ先に私が決意したことは、自分が善意のドナーになることでした。ある人が私の親友を救ってくれたように、私も誰かの命を救おうことにしました。自分の死後、自分の心臓や肝臓それに腎臓などの臓器を無償に提供し、他の人の命を救うことが、親友に臓器を提供してくれた方の善意へのお返しにもなると思い、ドナー登録をしました。

自分が死んだ後、自分自身の臓器で助けられる命を助けることが出来ることを誇りに思っています。もっとたくさんの方にドナー登録をして頂こうと国会の内外でドナー登録の意義を理解してもらう活動をしています。

臓器移植法の早期改正を求める会で私以外にA案に賛成の意を明確に示された国会議員は、次の10名でした。中山太郎(衆、自民)、伊藤達也(衆、自民)、河野太郎(衆、自民)、山内康一(衆、自民)、保岡興治(衆、自民)、塩崎泰久(衆、自民)、福田峰之(衆、自民)、富岡勉(衆、自民)、大村秀章(衆、自民)、古川俊治(参、自民)。

1997年に「臓器の移植に関する法律(臓器移植法)」が制定され、多くの患者さんにとって長年待ち望んだ臓器移植の道が開かれました。しかし、その法律の下では、脳死判定並びに臓器摘出をするには、本人が生前に書面で臓器提供の意思を表示していることが必須の要件となっています。従って、死亡した身内の臓器提供を家族が望んでも臓器の提供は制約され、ドナーが極めて少ないのが現状です。臓器の提供を受けられないために、毎年、心臓病の患者が400人、肝臓病の患者が2000人も亡くなっていると推定されています。更に、現行法では、15歳未満の方からの臓器提供は不可能となっています。このため、移植でしか救命しえない重症患者は、子どもと大人を問わず、海外での移植を求めて渡航されています。

現行法の付則2条に法施行後3年を目途とした見直し規定が定められているにも関わらず、その見直しがされていませんでした。施行後10年以上が経過してようやく衆議院で採択に向けて審議されているのです。これは、日本移植学会及び特定非営利活動法人日本移植者協議会等を中心とする臓器移植関連学会協議会等の皆さん方による臓器移植についての理解を求める国民運動の結果を大きく反映していると思います。「脳死後に臓器を提供したい」と表明する人は着実に増えています。内閣府意識調査によると、平成10年に「脳死後に臓器を提供したい」と回答されたのは31.6%でしたが、平成18年には41.6%へと10ポイントも増えています。更に、多くの方が、脳死臓器提供に本人の意思表示がない場合でも家族が承認するならば脳死臓器提供は認められるべきだという意見を表明しています。平成18年の内閣府意識調査によると、「脳死臓器提供に本人の意思表示がない場合の臓器移植はどのような条件ならば認められるか」という問いに対して、48.1%の方が「家族の判断に委ねる」と回答されています。更に9.4%の方が「(本人が)拒否していなければ認めても良い」と回答されています。「家族の判断に委ねる」と「(本人が)拒否していなければ認めても良い」を合計すると、過半数を超える57.5%の方が脳死臓器提供に理解をしめされています。一方、「提供を認めない」と回答された方は35.7%です。

現在、衆議院で継続審議されているのは議員立法の次ぎの3案です。A案:衆議院では、本人が臓器提供に拒否の意思を示していない場合、年齢にかかわらず、遺族の書面による承諾により死体(脳死体を含む)からの臓器提供が可能になりますB案:現行法の枠組みを維持したまま臓器の提供出来る年齢を15歳から12歳に引き下げます。C案:脳死判定基準を厳格化します。私は、臓器移植法改正の動きに火をつけるために昨年から民主党内で様々な方々に審議開始への理解を求める活動をしてきました。そしてここまできました。私は、既に述べましたように、脳死臓器を無償提供する善意のドナーとして登録しています。自分の死後、自分の臓器で救われる人を救いたいのです。救える命を大切にしたいのです。多くの方々もそうした気持ちを意識的に、または無意識のうちに持っていると思います。

今国会で、救える命を大切にする運動がもっと多くの方々の理解と支援を受けいれられ、臓器移植法がA案で改正されるように、党派を超えた話し合いを続けて行きます。
posted by 木俣佳丈 at 19:59| 東京 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

安全安心な社会づくり ―地元の問題を解決出来なければ、国政も良く出来ない―

12日(日)、一橋大学の先輩の首長選挙の出陣式に参加しました。沢山の馴染みの顔に囲まれて、彼は元気一杯で、地元の政治の立て直しに全力を尽くすとの公約をアピールしていました。これまでの彼の政治実行力を見るならば、彼ならば地域を元気にしてくれる本当の力があると確信しています。彼は学生時代からの友人であるのみならずつい最近まで衆議院議員でした。彼は自転車による街宣活動が大好きです。自転車に乗りながら道行く方々に声をかけたり、政策をアピールするのです。炎天下でも雨の日でも。抜群の行動力です。庶民派です。 

先輩とは所属している議院は違いましたが、国政に携わる者として、二人で政治の在り方について幾度となく語り合いました。今、思い起こすに、「地元の問題を解決出来なければ、国政も良く出来ない」というのが彼の持論でした。昨年秋からの世界的な不景気が浸透する中で、地元の経済が不安定をますにつれて、国政よりも自分を育ててくれた地元の立て直しに全力を注ぎこむ時期に来たとの判断に立って立候補を決意したのだと思います。

病気になっても安心してもお医者さんにかかれる地域の医療体制等を中心に安全安心な社会づくりが求められています。仕事をしたい方に職場を提供できる仕組みも必要です。地方政治の充実こそが住民の最大の関心だと思います。こうした緊急な課題も、彼のこれまでの政治実績と時代を切り拓く素晴らしいアイデアを持ってすれば、解決が可能であると信じています。4年の間に地元は見違えるように立ち直ると期待しています。そしてその経験を基に全国展開も実行できる、すべきだと考えています。

安全安心な生活を確立させる地域住民のための政治を実現させるために出馬した先輩、東京でも味がある名古屋弁を喋れっていた先輩を心から全力で応援していきます。
公職選挙法での制約のために、立候補者氏名、公約等を説明出来ないのが残念ですが、各候補者が具体的な政治公約を明確に提示して、有権者も各々の候補者のこれまでの政治実績それに今度の選挙に向けての公約等を検証して、自信を持って地元を立て直す人を選んで投票して貰いたいと思います。
posted by 木俣佳丈 at 19:34| 東京 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。