1月31日(木)
午前8時からKKRホテルで開催された第45回参議院議員木俣佳丈朝食勉強会で、連合副事務局長・
逢見直人氏が、働き方をめぐる諸問題」のテーマで、@勤労者所得の低下、A所得格差の拡大、B若者層での、パート、派遣、
契約社員比率のたかまり、Cパート労働者の処遇改善・均等待遇、Dワーク・ライフ・バランスの実現について、
講演してくださいました。
逢見氏は、
その中で「第169通常国会における福田首相の施政方針演説で、労働分配 率の向上に向けて、正規・非正規の格差の是正や、
日雇い派遣の適正化等労働者派遣制度の見直しを行うと言われたが、小泉・安倍内閣の頃とくらべて、
ようやく問題意識は共有できるようになった。その解決に向けて ひたむきに進められることを期待する」と発言されました。
連合副事務局長・逢見直人氏(右端)は
「組合会費を納めてくれる組合員のための労働運動から、
全ての働く人の事を考える労働運動に転換」
したと説明されました
働く者の所得・福祉の向上のために国民運動を展開している連合にとり、
近年の労働者の状況は許せるものではありません。労働者の賃金は9年連続で低下してお ります。労働分配率は1980年には73パーセントでしたが、
2005年には60パーセントを割りました。賃金、収入が減るから支出を落とさざるを得ない 方がかなりいるようです。日本銀行の調査では、支出を減らしている最大の理由は
「年金や社会保険の給付が少なくなるとの不安があるから」となっています。 第二の理由は「将来の仕事や収入に不安があるから」です。
一億総中流という「安定感」
に慣れ親しんでいる世代にとって、(正規被雇用者よりも賃金が低い)
非正規労働者数がものすごい勢いで増加してきたのは信じたくない現実です。
1997年に1152万人だった非正規労働者数が、2006年には1646万人(内訳:パートが774万人、
アルバイトが335万人、派遣が121万人、契約・嘱託が281万人、その他が135万人)に増えました。494万人の増大です。
由々しき問題は、
非正規労働者数の増大にほぼ見合う人数の正規被雇用者数が削減されていることです。正規被雇用者数は、
1997年には3812万人でした が、
2006年には3319万人へと493万人が減少しています。この10年で、正規労働者から、
非正規労働者への置き換えが急速に進みました。そのことが、さまざまな問題を引き起こしています。最大の問題は、賃金格差です。
パート労働者の賃金(時給)は一般労働者の50・8パーセントにすぎせん。正社員とほとんど同じ仕事をしている非正社員の賃金水準
(正社員の基本給との比較)を見ても、賃金格差は明らかです。非正社員の時間当たり賃金は、正社員の基本給の「70−
80パーセント未満」とする事業所の割合が最も高く、23.8パーセントとなっています。
70パーセント未満の賃金しかもらっていない非正規社員が24.8パーセントもいます。
所得格差を明確に示しているのが貧困層の増大です。逢見氏は「日本の貧困率は、
先進主要国中、米国に次いで2番目に高い」ことを経済協力開発機構(OECD)調査を引用して発言されました。また、
最低賃金が先進国で最低水準にあることも指摘されました。2006年の賃金の比較で、
日本の最低賃金はフランスの56パーセント、イギリスの59パーセント、アメリカの97パーセント(備考 昨年から、
アメリカの最低賃金が3年掛けて14パーセント増大することになったので、それで比較すると69パーセント)です。
こうした最低賃金の水準の低さが、ワーキングプア
(正社員並みにフルタイムで働いても、ギリギリの生活さえ維持が困難、
もしくは生活保護の水準以下の収入しか得られない就労者の社会層のこと。直訳では「働く貧者」だが、
働く貧困層と解釈される)の増大といった問題を引き起こしています。
連合の調査では、9割の人が格差拡大・
固定化を実感しているとのことです。
所得が極端に低くなると社会の再生・
維持に赤信号がともります。その一例が結婚したくてもできない若者の増大です。
国立社会保障・人口問題研究所の調査では、
1年以内に結婚しても良いと考える未婚者の割合は、正規雇用者の男性の場合、60パーセント弱であるが、パート・
アルバイトに従事している男性の場合は30パーセント弱と半分になってしまいます。
収入が少ないから結婚できないともいえるのではないでしょうか。
労働政策研究・研修機構の調査で、
配偶者がいない理由を問うと、「結婚したい相手にめぐり会わないから」と云う最大の理由に次に来るのが、「金銭的に余裕がないから」
との回答です。
こうした社会状況の中で、若年者(25−29歳)で(正規雇用者に比べて低賃金の)
パート、派遣、契約社員等の比率が高いのは大きな問題です。2002年で は、20−24歳の31.8パーセント、25−29歳の22.7パーセントがパート、
派遣、契約社員等として働いています。
フリーター数は、
2003年に217万人がピークで2006年には187万人へと30万人も減少したが、25−
34歳の層ではこの期間に6万人しか減少していません。
ニート(15−34歳で、非労働力人口のうち、
家事も通学もしていない者)の数も2004年のピーク時の64万人より2万人ほど減少しましたが、なお62万人もいます。
潜在的な問題は、
若者の貧困率が大きくなっていることです。18−25歳の年齢層の貧困率は16.6パーセントです。
こうした状況が重く見た連合は、「昨年、
方針を修正し、それまでの会費を納めてくれる組合員のための労働運動から、全ての働く人の事を考える労働運動に転換」
したと逢見氏は説明されました。
連合は、
将来の仕事や収入の不安を解消させる国民運動の展開に取り組んでいます。パートの処遇改善・均等待遇を実現するための法制化、
最低賃金の引き上げ、厚生 年金の適用拡大等のため、働く者全ての生きがい・収入・
福祉の向上を目指した運動を全国で展開していますと力強く言われました。その成果が少し出てきたので
しょうか、「正規雇用者の減少に歯止めがかかってきた」
と言える状況になっています。
しかし、正社員については、
その働き方をめぐる大きな問題があります。正社員の残業が増加し、有給休暇の取得率が9年連続で低下しています。そうした中で、
長時間労働によるストレスの増大、過労死・過労自殺の増加といった切実で重大な問題が発生しています。
こうした状況を改善するためには、ワーク・ライフ・バランスを実現させることが重要であると思います。
今日、
働く者の中で被雇用者が占める割合が85パーセントも占めています。従って、労働者の雇用・
生活環境を早急に改善させることが社会の要請です。参議院議員として、雇用の安定・促進、健康保険や年金に関する不安の解消、
生きがいのある生活の支援のために、必要な法整備の推進に懸命に取り組んで参ります。ご支援を御願いします。
第45回木俣佳丈朝食勉強会が終わった後、夢教育をキャッチフレーズに中高一貫教育で頑張っている郁文館中学校・
高等学校・グローバル高等学校へ行って参りました。
郁文館は明治22年11月13日に東京都文京区向丘に創立された老舗の名門学校です。しかし、いつの間にか、
経営が悪化し、5年前にワタミ株式会社代表取締役社長・渡邉美樹氏が理事長として改革に乗り出され、
現在は黒字経営の活気のある学校になっています。

ニュージーランド留学に出発する20名の高校1年生の前で、
かって海外での留学で学んだことを説明しながら、
これからの異国の地での素晴らしい体験を更に実りあるものにするための知恵を伝授している私
常務理事の石田さんに案内されて、
授業参観をしました。中学校・高等学校共に生徒の表情は明るく元気がみなぎっていました。
生徒はきびきびした態度で授業に参加しています。質問の手が良くあがっていました。
明後日にあたる2月2日(日)
から一年間に渡るニュージーランド留学に出発する20名の高校1年生の前では、10分ほどのお話をさせて頂く機会があり、
私が海外での留学で学んだことを説明しながら、
これからの異国の地での素晴らしい体験を更に実りあるものにするための知恵を伝授しました。
夢手帳を持って目標に向かって邁進している生徒、私の話から何かを得ようと身を乗り出して静かに聞いている姿が印象的でした。
最後に、石田常務と、
郁文館グローバル高等学校で国際バカロレア教育課程(注を参照)を実施する将来計画について意見交換をしました。私も、
日本で国際バカロレア教育課程を提供できる学校が増えることに大賛成で、わたしなりに色々とお手伝いをさせて頂きたいと思いました。
次回、渡邉美樹理事長と具体的な協力分野等について話し合いをさせて頂くつもりです。
注1)
国際バカロレア教育課程とは、
スイスの財団法人 国際バカロレア機構の定める教育課程で、初等・中等・高等の教育課程それぞれについて一定の履修基準がある。課程修了時に試験を受ける。
注2)ほぼ日本の高等学校の課程に相当する後期中等教育課程/Diploma Program
(DP)の修了試験に合格すると、世界の著名な大学を含め、122か国以上、1764の学校で認められている大学入学資格である国際バカロレアのディプロマが授与される。
2007年7月現在、日本国内では、筑波大学、上智大学、ICU、
京都大学法学部などをはじめとして、254校前後の大学(約1/3の大学)が国際バカロレアを入学資格として認定している。(出典:
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
posted by 木俣佳丈 at 14:19| 東京

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日記
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