2009年06月01日

救える命を大切にしたい ―今国会で臓器移植法改正案が採決・成立するように―

14日(、国会近くの憲政記念館講堂で開催された臓器移植を進める会「日本人を日本人が救える国に!」−臓器移植法早期改正を−に出席しました。定員500名の会場が一杯で、椅子に座れない方も沢山いらっしゃいました。臓器移植法の早期改正を求める声・熱気のなか、私を含めて約30名の国会議員が、臓器移植法案について自分の意見を述べる機会がありました。 日本移植学会臓器提供推進委員会顧問の私は、(脳死を人の死と認める。臓器提供要件は、家族の同意のみで、年齢制限はない)A案に「賛成」と明確に発言し、今国会での臓器移植法がA案で改正されるように運動していくことを皆さんに誓いました。私は、脳死臓器提供のドナー登録をしています。ドナー登録とは、臓器提供意思のある方が脳死と判断された後、自分の臓器を他の人に提供することを承諾する意思を「臓器提供意思表示カード」に登録することです。ネットで臓器提供の意思表示登録することも可能になっています(日本臓器移植ネットワーク「臓器提供意思登録」)。わたしがドナー登録を決意したのは、腎不全(腎臓の機能が低下して正常に働くなった状態)が悪化し、一週間に三日は人工透析を受けるという大変苦しい生活を余儀なくされていた無二の親友が、腎臓の生体間移植を受けて元気な健康体に戻ったことを知った時です。彼が、ハードルの高い生体間移植を成功裏に受けられたのは、日本医師会や日本移植学会等の臓器移植関連学会協議会の熱い支援とケアを頂けたからだと理解しています。

私の親友は、生体間移植のお陰で元気になり全く普通の生活をしているのです。家族を養うためにバリバリ働けるようになっています。しかし、臓器の提供を受けられないために毎年、2000人以上の方が亡くなっています。

このような事情を把握する中で、真っ先に私が決意したことは、自分が善意のドナーになることでした。ある人が私の親友を救ってくれたように、私も誰かの命を救おうことにしました。自分の死後、自分の心臓や肝臓それに腎臓などの臓器を無償に提供し、他の人の命を救うことが、親友に臓器を提供してくれた方の善意へのお返しにもなると思い、ドナー登録をしました。

自分が死んだ後、自分自身の臓器で助けられる命を助けることが出来ることを誇りに思っています。もっとたくさんの方にドナー登録をして頂こうと国会の内外でドナー登録の意義を理解してもらう活動をしています。

臓器移植法の早期改正を求める会で私以外にA案に賛成の意を明確に示された国会議員は、次の10名でした。中山太郎(衆、自民)、伊藤達也(衆、自民)、河野太郎(衆、自民)、山内康一(衆、自民)、保岡興治(衆、自民)、塩崎泰久(衆、自民)、福田峰之(衆、自民)、富岡勉(衆、自民)、大村秀章(衆、自民)、古川俊治(参、自民)。

1997年に「臓器の移植に関する法律(臓器移植法)」が制定され、多くの患者さんにとって長年待ち望んだ臓器移植の道が開かれました。しかし、その法律の下では、脳死判定並びに臓器摘出をするには、本人が生前に書面で臓器提供の意思を表示していることが必須の要件となっています。従って、死亡した身内の臓器提供を家族が望んでも臓器の提供は制約され、ドナーが極めて少ないのが現状です。臓器の提供を受けられないために、毎年、心臓病の患者が400人、肝臓病の患者が2000人も亡くなっていると推定されています。更に、現行法では、15歳未満の方からの臓器提供は不可能となっています。このため、移植でしか救命しえない重症患者は、子どもと大人を問わず、海外での移植を求めて渡航されています。

現行法の付則2条に法施行後3年を目途とした見直し規定が定められているにも関わらず、その見直しがされていませんでした。施行後10年以上が経過してようやく衆議院で採択に向けて審議されているのです。これは、日本移植学会及び特定非営利活動法人日本移植者協議会等を中心とする臓器移植関連学会協議会等の皆さん方による臓器移植についての理解を求める国民運動の結果を大きく反映していると思います。「脳死後に臓器を提供したい」と表明する人は着実に増えています。内閣府意識調査によると、平成10年に「脳死後に臓器を提供したい」と回答されたのは31.6%でしたが、平成18年には41.6%へと10ポイントも増えています。更に、多くの方が、脳死臓器提供に本人の意思表示がない場合でも家族が承認するならば脳死臓器提供は認められるべきだという意見を表明しています。平成18年の内閣府意識調査によると、「脳死臓器提供に本人の意思表示がない場合の臓器移植はどのような条件ならば認められるか」という問いに対して、48.1%の方が「家族の判断に委ねる」と回答されています。更に9.4%の方が「(本人が)拒否していなければ認めても良い」と回答されています。「家族の判断に委ねる」と「(本人が)拒否していなければ認めても良い」を合計すると、過半数を超える57.5%の方が脳死臓器提供に理解をしめされています。一方、「提供を認めない」と回答された方は35.7%です。

現在、衆議院で継続審議されているのは議員立法の次ぎの3案です。A案:衆議院では、本人が臓器提供に拒否の意思を示していない場合、年齢にかかわらず、遺族の書面による承諾により死体(脳死体を含む)からの臓器提供が可能になりますB案:現行法の枠組みを維持したまま臓器の提供出来る年齢を15歳から12歳に引き下げます。C案:脳死判定基準を厳格化します。私は、臓器移植法改正の動きに火をつけるために昨年から民主党内で様々な方々に審議開始への理解を求める活動をしてきました。そしてここまできました。私は、既に述べましたように、脳死臓器を無償提供する善意のドナーとして登録しています。自分の死後、自分の臓器で救われる人を救いたいのです。救える命を大切にしたいのです。多くの方々もそうした気持ちを意識的に、または無意識のうちに持っていると思います。

今国会で、救える命を大切にする運動がもっと多くの方々の理解と支援を受けいれられ、臓器移植法がA案で改正されるように、党派を超えた話し合いを続けて行きます。
posted by 木俣佳丈 at 19:59| 東京 曇り| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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