2009年06月01日
再生医療の実用化を促進 ―補正予算に盛り込むべき大規模な財政的・制度的支援策を提言―
現在、「幹細胞研究の推進に向けての提言」は最終チエックの段階で、出来上がり次第、会長・船田 元氏、幹事長代理(前文部科学省副大臣)・松浪健四郎氏、幹事・冨田 勉氏それに事務局長の私の4人が、塩谷 立・文部科学大臣をはじめとする関係省庁の4大臣に面談し、幹細胞研究支援のために大規模な積極的な支援をするように要求して行きます。
iPS細胞は将来の再生医療の有力な武器平成19年11月21日に、京都大学の山中伸弥教授(物質−細胞統合システム拠点/再生医科学研究所)らの研究チームが、人間の皮膚細胞からさまざまな臓器・組織の細胞に成長する能力を秘めた万能細胞(iPS細胞)を作ることに世界で初めて成功されました。このiPS細胞は、将来の再生医療(損傷を受けた生体機能を幹細胞などを用いて復元させる医療)の有力な武器になると期待されています。iPS細胞の技術を使えば、患者さんを傷つけることなく病気の原因を解明したり、薬の副作用の評価をすることが可能になります。当議員連盟では、平成20年4月16日の設立後、我が国のバイオリソース(=生物学、医学、農学等のライフサイエンス研究に必要な実験動物や細胞材料等)の中核拠点である理研バイオリソースセンター(BRC)、それに京都大学山中教授研究室等の国内研究施設を視察し、最先端の研究現場の声に耳を傾け、出来うる限りの支援を推進して参りました。
戦略的に研究開発を推進する米国等の研究者達に対抗再生医学の国際的な拠点である米国のハーバード大学や米国の医療調査機関である国立保健研究所(NIH)等は、世界各国から集まった優秀な研究者が日本に比べて圧倒的な研究費を使って、スピード感のある研究をしています。更に、米国は、本年1月からは、オバマ大統領の下で、再生医療の実用化を強力に推進するために胚性幹細胞(ES細胞)研究の拡大を始めました。こうした状況のなかで、日本発の画期的技術であるiPS細胞研究においても、戦略的に研究開発を推進する米国等の研究者達に対抗し、世界をリードして行くには、制度及び資金の両面から研究環境及び実用化の促進支援が必要であるとの認識に至っています。しかも、その支援は集中的かつ重点的であるべきだと確信しています。特に、今度の補正予算においては、再生医療の実用化に向かって政府の大規模な緊急支援が重要になってきました。超党派の幹細胞研究支援議員連盟は、iPS細胞が再生医療への応用のみならず、創薬への活用など医薬品産業等にも大きく資することを期待し、幹細胞研究が全国民の支援を受けたオールジャパンの運動になる環境づくりを行っています。そして日本が、iPS細胞を含む幹細胞を利用した再生医療を世界で最初に確立するのを待ち望んでいます。幹細胞研究支援議員連盟の支援対象は、当分の間、下記の4つの重点事業となっています。1.幹細胞研究加速のための予算確保2.幹細胞の研究推進体制の確立と研究の加速3・幹細胞を用いた医療応用に向けた研究の加速4.幹細胞に関する特許の確保
シーレーンの安全確保のために日米が協力 ―第51回参議院議員木俣佳丈朝食勉強会は岡崎久彦氏を講師に迎えて開催―
「オバマ政権の対日政策については心配することはない」と岡崎氏が断定されました。オバマ政権が対日配慮をしていることは「ヒラリー・クリントン国務大臣が初外交先として日本を選んで来たこと。次にオバマ大統領が麻生首相を外国首脳として最初にホワイトハウスに招いたこと」で明らかである。岡崎氏は、オバマ政権が対日関係を重視しているのは「国民あげての日本外交の勝利ですよ(笑)」と解説されました。「去年の秋から、日本の評論雑誌、政治家の発言、もう全部が、オバマになったら日米関係がどうなる、もう煩(うるさい)ぐらい、そうしたことだけについてコメントしてきた。そうした日本の声を聞いたヒラリー国務長官が日本のことを気にするようになり、言葉だけでもサービスしてあげないと日本によくないとの認識に立って、外交活動を行っていると説明されました。ヒラリー国務長官の対日配慮は、国務省の人事を見ても分かるそうです。国務省アジア局長に就任したのが、クリント政権時に国防副次官補(東アジア・太平洋担当)として日本との信頼関係が深いカーター・キャンベル氏です。「アジア局長がカート・キャンベル氏になった。これは驚いたし、すごい人事だと思った」と強調されました。
岡崎氏によると、クリント政権時のアジア関係の要職者の中の唯一の親日派・日米派がキャンベル氏だったそうです。「あらゆるアジア関係の要職は親中国派で、親日派は誰もいませんでした。キャンベル氏自身は親日とは言っていませんが、日米同盟派です。それで、クリントン政権末期は、日本は財界も政界もキャンベル詣でをしました。共和党政権のブッシュ時代は、米戦略国際問題研究所(CSIS)副所長として対日関係の維持・強化のために活動され、日本の多くの人がお世話になっていた」と解説されました。ヒラリー国務長官の対日配慮は、次期国務長官に指名されたヒラリー氏が上院外交委員会での国務長官承認のための公聴会での発言にも表れているとのことです。上院外交委員会の公聴会で、ヒラリー氏がオバマ政権は同盟国重視であるとして同盟国名前を列挙しました。その中に北大西洋条約機構加盟国、日本、オーストラリアがあったが、日本だけが「太平洋のコーナーストン(要)であるとか、民主主義の価値観を同じくする国」として説明があったことを説明してくれました。
岡崎氏は、今後の対米政策の柱として、米国が行っているアフガンでの対テロ戦争への協力を強化することがベストではないかと提案されました。「オバマ政権の外交政策の目玉はアフガニスタン重視です・・・一方、日本の大戦略は、日米同盟維持です。従って、オバマ大統領が一端、アフガニスタンに入ると決めた以上、これに対して協力するのが日本の大戦略です。日本の安全の繁栄のために。これは徹底的に付き合ってやるべきだ」と説明されました。日本の米国が行っているアフガンでの対テロ戦争への支援の柱として、パキスタンへの協力を拡大・強化することは、米国の隠れた要望に応えることになると説明されました。
「オバマ政権では、オサマビンラーデインに対して二正面作戦という考えで動き出しているようです。西側正面がアフガニスタンで東側正面がパキスタンです。そして、理由は問わず、アフガニスタンでの戦争に協力できなければ、パキスタンの安定等のための援助に協力してもらいたいという考えがオバマ政権に出てきているそうです。」と解説されました。米国が新たに打ち出したアフガニスタン・パキスタンの包括戦略の下で、パキスタンへの支援を大規模に実施で出来れば、オバマ政権に有難く思われる協力になれるということです。「パキスタンへの協力は日本にとってちっとも悪い話ではない」と付加されました。「パキスタンが1998年に原爆実験をするまでは日本はパキスタン援助のNo.1でした。しかし、原爆実験の後、米国の法律により、日本のパキスタン援助は禁止になっています。現在は、中国がNo.1です。これからはパキスタンに大いに援助して良いといいというならば結構な話です。もう一度日本がNo.1になれば良いのですよ。」4月17日に東京で開催されるパキスタン援助の国際会議で、日本がイニシャテイブを取って、米国のアフガニスタン・パキスタンの包括戦略支援の一環としてパキスタン援助を大きくまとめることが出来れば、日米同盟の強化につながるとの見解です。
岡崎氏は、海上自衛隊がインド洋で国際テロを防止する艦艇へ燃料と水を洋上補給していること、それに、東アフリカ・ソマリア沖で海賊被害に対処するために行っている護衛活動を高く評価しています。その上で、日本がインド洋全域の怪しい船を全部チエックするために対潜哨戒機P3Cを派遣する、米国が不足している対潜哨戒機を活用してアメリカ海軍を支援していくことがこれからの日米同盟に極めて有効であると、その早期実現を願っていらっしゃいました。岡崎氏のお話を伺いながら、日本経済の物流を担っているソマリア沖を含むシーレーン(一国の通商上・戦略上、重要な価値を有し、有事に際して確保すべき海上交通路)の安全・安定化が不可欠であることを改めて感じました。食糧及び石油・石炭・天然ガス等の輸入、工業製品の輸出に不可欠なシーレーンの安全確保のために日米が協力していくためには、集団自衛権の行使が必要であるとの指摘も理解できます。法制の整備等について皆様との話し合いを広げて行きたいと思っております。
岡崎久彦氏のプロフィール1930年、中国大連生まれ。1952年 東京大学法学部在学中に外交官試験合格、外務省入省。1955年 ケンブリッジ大学経済学部学士及び修士課程修了。1978年 防衛庁国際関係担当参事官。1981年 ジョージタウン大学戦略国際問題研究所客員フェロー、ランド・コーポレーション客員フェローハーバード大学客員研究員。1982年 外務省調査企画部長。1984年外務省情報調査局長 在サウディアラビア大使。1988年 在タイ大使。1992年外務省退官、(株)博報堂特別顧問。2002年 NPO法人岡崎研究所理事長・所長。2007年 「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」メンバー。
国民の理解と支持を得た政府開発援助を 供与するために ―中曽根弘文外務大臣と河村建夫内閣官房長官に要請しましたー
1)政府開発援助(ODA)の供与の中で贈収賄事件が発生できないような防止策の策定・実施。
2)ODAの供与に関して不祥事が発生した場合、また、それに伴なう当該国等へのODA供与の凍結・解除など重大な政策に関しての決定・変更が行われる場合、政府がODA委員会に速やかな報告をすること。
中曽根弘文外務大臣は、日本とベトナム両政府の贈収賄事の再発防止に向けた取り組みの中身を説明するとともに、ODA委員会への適切な報告・情報提供等について誠意を持って回答をしてくださいました。中曽根大臣の約束がしっかりと実行されるように、現場での実施状況を注意深く見守って行きます。
「海外経済協力会議」での決定過程の透明化
次に、河村建夫内閣官房長官に対し、政府の経済協力の大方針・戦略を練っている「海外経済協力会議」での議論を国民に開かれたものにするように要請しました。海外経済協力会議は、我が国の海外経済協力(政府開発援助、その他政府資金及びこれらに関連する民間資金の活用を含む)に関する重要事項を機動的かつ実質的に審議し、戦略的な海外経済協力の効率的な実施を図ることを目的として、平成18年4月28日の閣議決定で設置されています。「海外経済協力会議」の議長は内閣総理大臣で、議員は内閣官房長官、外務大臣、財務大臣、経済産業大臣です。
私の要請のポイントは、「海外経済協力会議」での決定過程の透明化です。毎回の会議の議事要旨と配布された資料を是非公開して欲しいと要求しました。内閣総理大臣の諮問に応じて、経済全般の運営の基本方針、財政運営の基本、予算編成の基本方針その他の経済財政政策に関する重要事項についての調査審議を担っている「経済財政諮問会議」では、毎回の議事要旨と配布された資料が公開されて誰でも利用できるようになっています。従って、「海外経済協力会議」でも「経済財政諮問会議」と同じような透明化は可能であると申しました。しかし、河村建夫内閣官房長官の回答は期待に反していました。「海外経済協力会議」は非公開で、議事録を取っていない、と答弁されました。議事録を取らない理由としては、議論の中に相手国を傷つける発言も有り得るので、それが記録され公表されるものになると自由闊達な議論が出来なくなる可能性が高くなるかとの説明でした。但し、議論のテーマ及び方向づけは原則として記者発表しており、ホームページにも掲載しているとの釈明がありました。米国には情報自由法や、秘密指定の国家安全保障情報に関する大統領命令があり、「国家機密」の指定は原則、25年で自動的に解除されます。日本と違い、非公開文書の存否も明らかにされると理解しています。そのような法令に基づいて公開された、過去の国家機密文書を分析することにより、将来の政策をしっかりとしたより強固なものにすることが出来るわけです。もし公開がなければ、どこで何故、誰がミスをしたのか等が不明のままになります。無論、その逆も真です。
現在のように、日本経済が低迷し、国会財政も火の車の時に、国民の理解と支持を得ないで、これまでのように海外経済協力を進めていることは大変危険です。現在でも海外の困っている人を救う前に、国内の困窮者にもっと力をいれるべきだとの声が大きくなっています。従って、議論の細部はともかくとして、政府の方針・戦略が誰によって、どのように決められているかを、経済財政諮問会議のように国民に公開することは肝要であると考えます。質問時間の最後に、河村建夫内閣官房長官がようやく前向きの発言をされました。麻生太郎総理大臣に、私の「海外経済協力会議」での決定過程を透明化するようにとの要望を伝えると約束してくれたのです。河村内閣官房長官の報告を受けた麻生太郎総理大臣の英断を期待しています。
海外経済協力は「日本の国益」のために行うものであり、それは国民のきちんとした理解と支持を得て行うべきだと確信しています。国民の視点に立ち、効果的、効率的な援助が行われるよう、海外経済協力と外交との関係、もっと多くの国民が参加する海外経済協力体制の構築について、これからも皆さんのご意見を伺いながら取り組んで参ります。
ODAを巡る汚職の根絶のために ―ODA供与の凍結・解除など重大な政策の決定・変更において積極的に 取り組んで行きますー
1兆2000億円の効果は? ―京都議定書目標達成計画による温室効果ガス削減量が把握されていないー
実際の排出削減量が把握されていないしかし、不思議なことに京都議定書目標達成計画による温室効果ガスの削減が実際にどのくらいであるかが把握されていません。地球温暖化対策推進本部幹事会が発行した「京都議定書目標達成計画の進捗状況―平成20年12月25日」を読んでも、京都議定書目標達成計画により温室効果ガスが実際にどれだけ削減されているかが明らかになっていないのです。簡単に言えば、どれだけ温室効果ガスが削減できたかが不明ということです。これは大きな問題です。京都議定書目標達成計画の各対策・施策の効果について「京都議定書目標達成計画の進捗状況」は次のように説明しています。2000年度から2007年度までの実績の把握を行うとともに、データ入手が可能な限り2008年度から2012年度までの各年度の見込みを把握し、これらの見込みに照らした実績のトレンド等を評価したところ、「大半の対策について実績のトレンドが概ね見込みどおりであった。」つまり、計画は全般的に順調に成果を出していると理解できます。しかも、同報告書に記載されている政府が講じた具体的な対策毎に削減した実績の温室効果ガス排出量が記載されています。この実績の温室効果ガス排出削減量は、2005年は1億5495万6000トン、2006年は1億6806万2600トン、2007年は7168万1600トンです。ところが、環境省に確認を求めたところ、上記の数字は、実際に削減された排出総量にはならないと言います。環境省によると、ある対策で削減された温室効果ガスの排出量は他の対策による削減される排出量と重なるところがあるので、各対策による削減量の合計は、実際に削減された排出量よりも少なくなるとのことです。しかも、どれだけ小さくなっているかが把握できないということです。一言で言えば、京都議定書目標達成計画全体でどれだけの温室効果ガスが削減されたのかは把握できないと釈明しています。もう一つ意外なことに気付きました。京都議定書目標達成計画が順調に推進されていると評価されているにも関わらず、我が国の温室効果ガス総排出量が増加しているという現実です。2007年度の場合、速報値で、約13億7,100万トンです。これは基準年度比で8.7%の増加です。つまり、温室効果ガス削減の様々な施策により排出量が削減されています(その実績値が把握されていないことはさておき)が、その削減量が大きくないのか、もしくは、削減量以上に排出量が増大する事態が発生していると考えられます。実態はどうなのか、関係省庁から明確な説明を貰っていません。参議院国際・地球温暖化問題に関する調査会で私が京都議定書目標達成計画の費用対効果についての質問をしても、関係省庁の政府参考人は、意味不明瞭な答弁しかされていません。例えば、農林水産大臣官房技術総括審議官吉田岳志氏は「費用対効果でございますが、いろんな見方があろうと思います。それぞれの事業によって何をその効果として見るかということでございます。当然これは京都議定書目標達成計画に入っておりますから、CO2(温室効果ガス)の削減というものも一つの指標ですし、あとは地域の森林経営だとかそういったものに対する効能といったものも見なきゃいけないと思います・・・」と回答されました。費用対効果、つまりどれだけの費用をかけてどれだけの温室効果ガスの削減を出来たのかという私の単純な質問に明確に回答出来ないのです。国際・地球温暖化問題に関する調査会長の石井一氏は、質疑を聴き終えた後に、京都議定書目標達成計画によりどれだけの温室効果ガス排出量が実際に削減され、その費用効果を調べることは、確かに意味のある問題提起だとの認識を示されました。その上で、今後は「決算委員会とかあるいは環境委員会でしっかりと」議論すべきだと調査会長として提案されました。有り難いことです。石井会長の温かい提案を励ましにして、政府の温室効果ガス削減施策の費用対効果をきちんと見極めていきます。そうした作業を進めて行く上で、わたしのメールニュースを読んでくださっている皆様から具体的なアドバイスを頂ければ大変嬉しく思います。宜しくお願い申し上げます。
国際病院船による医療協力 ―C.Wニコルさんの提案を実現したいー
日本学術会議も病院船の使用を勧告2005年、我が国の人文・社会科学、自然科学の全分野の約83万人の科学者を内外に代表する日本学術会議(1949年1月、内閣総理大臣の所轄の下、政府から独立して職務を行う「特別の機関」として設立)は、海外で大きな災害が発生した場合、国内の災害時等に使用する病院船をその地域へ派遣し、医療活動を行うことを勧告しています。通常時には定期的に過疎地域や島嶼に回航し、住民の検診や治療を行い、国内の大災害発生時には緊急総合病院と活躍できる病院船を「海外災害地域へ派遣し、国際平和に貢献するための活動も行う」ことを提案しているのです。日本学術会議の勧告書によると、陸上の交通網、通信連絡網、医療施設などの破壊された災害地での医療活動に最も頼りになるのが病院船です。2004年12月26日にインドネシア西部、スマトラ島北西沖のインド洋で発生したマグニチュード 9.3 のスマトラ島沖地震などの被災地での困難な医療活動を思い起こしながら、二コルさんは、日本が海外での緊急医療活動に病院船を使用することを強く願い、「日本は、地震や台風などの自然災害が多い国です。その経験を活かしたソフトやハードの技術は世界一だと思います。現在、地震は活動期に入り、温暖化による気候変動もますます深刻になって来ています。病院船は、海外のみならず、いざという時に日本国民のためにもなるのです。また、国際紛争は宗教の対立が大きな原因となっています。そういう意味でも日本は受け入れやすい。平和憲法も大きな信頼となっているでしょう。まさしく、病院船は日本にとってもっとも相応しい国際貢献だといえるのです」と力説されていました。早大理工学部名誉教授で日本学術会議「大都市をめぐる課題特別委員会」委員長の尾島俊雄氏は、国内では小回りが利き、外用にも出られるベッド数が数百床の5000−6000トン級の病院船を2−3隻、早急に建造・運営することを訴えられています。建造費用は、医療機器など十分な装備も備えて一隻あたり数百億円と見積もられています。この金額は高すぎて負担できないものではないと考えます。例えば、後継南極観測船の建造費は約400億円です。ボーイング787―9は一機が約220億円です。アメリカは数多くの病院船を持っています。参議院議員喜納昌吉氏は、米国の海軍病院鑑一隻が2007年6-10月にかけて十数カ国の中南米諸国を訪問して、多くの貧しい患者に医療手当(外科手術を含む)を施したことを念頭に置いて、同年10月、福田康夫(当時の)総理大臣宛に送った質問主意書で「病院船を北方領土のほか、東南アジア、オセアニア、アフリカなどの開発途上諸国に派遣して、平和外交、医療外交を展開する可能性はないか」と質問しました。残念なことに福田総理の回答は「ノー」でした。「開発途上諸国の国民に医療を直接施す医師団の派遣を行う考えはない」とあっさりと拒否されました。開発途上国に対する医師の派遣は、医療分野における技術移転等を目的としたものに限定して行っていく考えを示されました。
民間(NGO)が保有・運営する病院船ニコルさんは、政府が国際医療協力に従事できる病院船を作れないならば、「民間(NGO)が保有・運営する病院船がデビュー出来るようにしたらどうだろうか?」とおっしゃっていました。資金調達の方法として、協賛金のみならず、船体を広告媒体として使うことも考えていらっしゃいます。大きな船体等に企業名やロゴマークをペイントするのです。保有・運営の経費は徹底して切り詰めることになります。また、新規に建造すれば高いので、タンカーやフェリーを改造したものを考えていらっしゃるようです。商業船舶を対象とした税金や港湾経費等は、病院船の仕事の中身から考えて、政府に免除して貰うことを検討されています。2008年版「政府開発援助(ODA)白書」によると、2007年の日本のODA実績は前年比31%減の約76億7895万ドル(約6912億円)で、経済協力開発機構(OECD)加盟国中第5位でありました。日本の巨額の財政赤字を考えると、大きな方針転換がない限り、日本のODA供与の絶対額の大幅な増加は見込めません。このような状況を鑑みると、これまで以上に日本のODAの質を上げることに力を入れる必要があると考えます。質をあげるということは、受領国にとってこれまで以上に感謝される喜ばれる中身にすることです。顔の見える援助にすることも一層重要になります。そうした観点でみると国際病院船での医療協力は有効な方法の一つと思えます。今後、二コルさんと公設民営による国際病院船の可能性等についても情報交換をしながら、更にはODAの改善に向けて取り組んでいる同僚国会議員と国際病院船の実現化に向けて努力を続けて参ります。
国民政党に脱皮
振り返ってみますと、第1回朝食勉強会が開催されたのは、最初の参議院選挙に当選して2ヶ月後の1999年9月28日でした。講師は財団法人日本格付研究所主席審査役三國仁司氏で、テーマは「中小企業をどう見るか」でした。皆さんのご支援により以後ほぼ2ヶ月に一回の割合で開催されて、50回になったわけです。講演の最初に、第1回からほぼ全ての朝食勉強会に参加して下さっているキッコーマン株式会社取締役副会長茂木賢三郎氏や「フォーブス」日本版諮問委員・石原一子氏、連合副事務局長逢見直人氏等を前にして、これまでの朝食勉強会に出席して下さった方々、そして第50回の朝食勉強会にも出席してくださっている方々にお礼を申し上げました。参加して下さっている皆様から頂戴してきた苦言と助言それに提案と励ましが私の政治活動の原点となっています。また法案の構想・作成・修正等に大きな手助けを頂いております。本当に有難いことだと思っています。
1月5日から始まった通常国会から、参議院幹事長代理を務めています。幹事長代理の仕事は会社の総務課でやるようなことです。また苦情処理のような係もしています。各党とのやんわりとした野党共闘の窓口などもやっています。それに大学卒業後勤務していた経団連を中心とする諸団体と税制等の法律・規則に関する交渉もさせて頂いています。
これからの政界の動き
これからの政界の動きについて、私の見方を次のように申し上げました。一言で言えば、2009年は、後で振り返ってみると自民党がなくなってしまった年になるという予測をしています。現在の衆議院議員の任期は今年の9月10日までです。6月3日が会期末となるこの通常国会が大幅に延長され、例えば、3か月、4ヶ月、5か月も延長することもありうるのです。意外と知られていないことですが、会期が延長されると衆議院議員の任期もそこまで伸びます。衆議院の解散についてですが、麻生さんが解散するのか、次の総理が解散するのか分かりません。どちらにしても、次の衆議院総選挙が行われた後は、自民党の議席は大幅に減ります。百に近い数が減るものと見ています。もしかしたら、本当にもしかしたらですが、解散・総選挙の前に瓦解するという状況もあり得ると思っています。
自民党の制度疲弊
民主党が政権を担ったら、日本が直ぐにバラ色になると申し上げるのではありません。しかし、民主党には元気で正義感に燃えて政治を良くしようと考えている人間が、自民党よりは圧倒的に多いのは間違いありません。政治に職業として携わっているのではなく、自分の使命、ミッションと思って頑張っている人間が絶対に多いのです。そういった意味で、ぜひ期待をして頂きたいと思います。私は、民主党の課題は、一日も早く国民から愛される国民政党に脱皮していくことだと思っております。そのチャレンジの時であると思っています。私は、自民党が悪いとは思っていません。簡単に言うと、自民党の制度が疲弊している、疲労しているのです。進化理論で有名なチャールズ・ロバート・ダーウィンは、強いものが生き残るのではなく、変化に対応出来るものが生き残ると主張しています。故・高坂正堯京都大学教授は「資源乏しくて海に囲まれて海路に恵まれているその国では、資源に乏しいが故に知恵を絞る。その知恵を絞って商業が発達し、富む。しかし、その国は次第に自惚れて、変化に対応する対応性を失った時に滅びる」という趣旨のことを「文明が衰亡するとき」で書いています。今の日本を見ると、変化への対応が非常に遅れていると思っています。長い自民党政治のなかで生まれ育った様々な政策の中身、実施方法等々が、今では時代のニーズと合わなくなっているのです。制度の小手先の手直しではもう対応出来なくなっているのです。制度疲労を起こしています。
私が取り組んでいる政策
さて、私は、私自身が取り組んでいる政策や取り組むべきだと考えている身近な政策を下記に列挙します。1)多元的な価値感が許容されてきた日本文化の維持発展日本の社会は多様な多元的な価値感が許容されてきました。そうした価値観を持つ日本の文化を維持発展させていくことが、国際的な交流がますます広がる中で、益々重要になると思います。2) 質素・倹約の精神を今日の生活に甦らせるゴミ問題等の解決には、日本の伝統である質素・倹約の精神を今日の生活に甦らすことが肝要です。ゴミになりそうなものを安易に大量に生産・消費・廃棄することを容認する考え方・習慣・態度を改めるべきです。3) 非正規労働者の労働条件の改善非正規労働者(パート・アルバイト・派遣・契約・嘱託)比率が、1990年の20.0%から2008年の33.9%へと大きく上昇し、3人に1人以上が非正規労働者となっています。20歳から24歳の層では、正規雇用と非正規雇用の割合は、53対47ぐらいです。大体半々です。非正規労働者は、正規労働者と比べると職業能力開発の機会が少なく、賃金もあまり上昇しないなどの問題点あります。従って、非正規労働者も正規労働者と給与や能力開発等で同じ待遇を受けれるように法整備を行うとか、本人の意思でなく非正規労働者として働かざるを得ない状況に陥っている方々が正規労働者として働ける環境を整えます。4) ワーキングプアをなくす「平成19年就業構造基本調査」によると、年収が200万円以下の就労者(いわゆるワーキングプア)は1,622万5,300人で就業人口総数の31パーセントを占めています。フルタイム で働いてもギリギリの生活さえ維持が困難、もしくは 生活保護 の水準以下の 収入 しか得られない職場状況を変える仕組みを作っていきます。5) 不登校や引きこもりをなくすために不登校や引きこもりをなくすために、民間の知恵と行動力を大いに応援していきます。6) 開発途上諸国で活躍している日本の青年・NGOを応援します日本の青年が、開発途上諸国の貧しい方々の教育・保健医療・福祉等の向上のために懸命に活動する中で得られることは、彼らのその後の日本での生活・仕事に大いに役立つています。だから、私は、青年海外協力隊(シニア海外ボランティアも含む)がもっともっと多くの国・地方で活躍するように、定員の大幅増を訴えています。更に、手弁当で開発途上諸国の貧しい方々の教育・保健医療・福祉等の向上のために活動している日本のNGOを応援します。
雨の日の友人になりたい
近代日本の資本主義を作った渋沢栄一翁によると、人には2種類あります。一つは自分のことを第一に考え、社会のことを第二に考える人です。もう一つは、社会のことを第一に考えて自分のことを後にする人です。私は、後者の社会のことを第一に考え、そのために汗を流す人になりたいと思い、そのように動いてきました。「強くなければ生きられない、優しくなければ生きる資格がない」というレイモンド・チャンドラーの作品の中の名台詞があります。その言葉が投げかけているメッセージは大事です。私は、自分がすごく苦しい時にでも、近くの、周りの人に優しい言葉をかけられる人間になりたいと心がけています。政治家として、そういう人間が沢山育っていくような環境、雰囲気を作ることも大切であると思います。民主党幹事長鳩山由紀夫先生は、友人には2種類あると言われています。晴れの日の友人と雨の日の友人の2種類です。私を支えてくださっている方は、雨の日の友人です。私も皆さんにとって雨の日の友人になりたい、なれればと、私の気持ちを述べさせて頂きました。世の中は皆の社会です。ですから、皆が少しずつ、遠慮をしながら、皆のため分け与え、共有する気持ちを持って生活出来れば素晴らしい社会となります。日本がそうした社会であるように、個人として、参議院議員として精一杯貢献していきます。生きることは愛することです。愛されるのではなく、愛することなのです。そういう気持ちを皆さんと確かめ合いながら今年の一年も頑張って参りたいと存じます。宜しくお願い申し上げます。
議員生活十周年記念イベントを開催 ―史上最強の柔道家・山下泰裕氏と対談―
史上最強の柔道家と知られている山下氏は、「柔道の基本はみな同志であるということだ。畳を降りたら、相手は敵ではない。同じ目標を持つ頑張る同志である。だから、負ける人はいない」と話されました。この山下氏の柔道精神が、私が提唱している21世紀的価値観(真の勝者は、敗者を作らない)の原点です。山下氏は「教育が重要である。日本が発展していくためには、人材が勝負である。世界に通じる学力を持った子供の育成が今まで以上に必要である」と力説されました。その上で、若い人たちの思いやりの心や学ぶ力が近年著しく低下している背景には、今の大人の生き方があると厳しい指摘をされ、大人自身がしっかりとした生活をするべきだと、強い警告をされました。その後、山下氏は、知的発達障害のある人たちが参加する「スペシャルオリンピックス」との関わりや、神奈川県体育協会会長としての想い、そして、南京に柔道館を作ることを通じて日中友好を深めたいとの思いについて語ってくれました。私との対談の最後に、山下氏は私を直視しながら、大衆受けする政策を唱える姿勢を取るべきでない「歴史観と責任感を持って、10年後、20年後に評価される政策を立案・推進するように」と助言されました。その上で、「政権交代可能な社会を実現させるために、身を削って取り組んで欲しい」と温かい激励をして下さいました。
第2部の感謝のつどいである懇親会は、佳!やるまい会会長生田正治氏が開会を宣言されました。来賓を代表して山脇実・豊川市長が挨拶される中で、昨年4月の政府提示の日銀副総裁人事案をめぐる参院本会議採決で私が党の方針に従わなかったことを「気骨がある」と理解を示されました。更に「参議院は良識の府として、政局に左右されるべきでなく、これからも、信念をもって、地元のため、日本のために頑張って欲しい」と言われました。
地元経済会の代表としてご挨拶に立たれた盛和塾三河代表世話人のイシグログループ代表取締役石黒功氏は、稲盛和夫京セラ名誉会長から経営について学ぶ盛和塾三河の設立に私が貢献したことを称えて「盛和塾三河は、木俣議員に尽力頂き、設立することができた。木俣議員の行動力に敬意を表したい」と言ってくれました。当日の夕方、総額2兆円の定額給付金を盛り込んだ2008年度第2次補正予算案について両院協議会が開催される事態となり、欠席を余儀なくされた鳩山由紀夫民主党幹事長からは、電話でお祝いのメッセージを頂きました。思いがけない電話メッセージを受けて、会場の皆さんと共有させて頂きました。感激の中で、私がお礼の挨拶をする時になりました。
この10年間、私を支えて来てくれた全ての方に心からの感謝を申し上げるとともに「この10年間、逃げず、怯まず、怠けず頑張ってきました。これからも日本のために命がけで政治を行っていきます。人のためになる政治や経済のために、世界の幸せのために、全力投球していきたい」と強い決意を述べさせて頂きました。その後、会場内を回り、私を支え続けてくれている方々、懐かしい方々と親しく懇談させて頂きました。中締めの挨拶は、佳!やるまい会事務局長小久保一弘氏がしてくれました。 私の政治生活10周年記念イベントを飾ったのは、一橋大学の先輩である磯野建設株式会社代表取締役社長磯野晶利氏の心温まるエールでした。皆さん本当に有難うございました。
つながろう!調和のとれた未来のために
中国2010年上海世界博覧会(上海万博)開会まであと464日(会期は2010年5月1日〜10月31日)となった1月22日(木)、私が事務局長を務めている上海万博議員連盟で「日本館の準備状況」について経済産業省からヒアリングを行いました。
午前10時から参議院議員会館で行われたヒアリングには、前外務大臣(上海万博議員連盟会長)高村正彦氏、民主党幹事長(上海万博議員連盟副会長)鳩山由紀夫氏、文部科学大臣(上海万博議員連盟幹事)塩野谷立氏を始めとする衆参の51名の議員(代理を含む)が出席されました。
その他に、2005年に開催された愛知万博でボランティアとして活躍された方々が作ったNPO法人愛・地球博ボランティアセンターから榊原考佐氏、愛知万博から上海万博へボランティア活動の継承を積極的に推進しているNPO法人日中友好センターからは林 薫理事長が出席されました。オブザーバーとしては、愛知万博の会場だった愛知県、上海市と姉妹都市を結んでいる横浜市・大阪市・大阪府それに上海市と関係の深い福島県や静岡県の東京事務所長が出席され、県出身の国会議員との交流を図られていました。
上海万博議員連盟会長・前外務大臣高村正彦氏、中国大使館公使孔鉉佑氏、外務省経済局審議官田辺靖雄氏、2010年上海国際博覧会日本政府代表塚本弘氏の挨拶の後、経済産業省大臣官房審議官原山保人氏が上海万博日本館の準備状況及び日本館の建築の特徴と日本館の展示内容の基本的考え方とメッセージについて分かりやすく説明して下さいました。
日本館の特徴は、“縁の下”や“内水”など日本伝統の知恵を活かした環境制御(太陽光や雨水、空気など自然エネルギーの作用を活用して環境負担低減を図る)技術が新しい建築素材(薄膜太陽電池と一体化した軽量膜構造の発電する膜)と有機的に組み合わさっていることで、「21世紀の都市における持続可能な中規模建築のモデル」となるように建築されとのことです。
この日本館が発信するメッセージは、「つながろう!調和のとれた未来のために。」です。人類が直面する環境問題をはじめとした課題と、快適な生活の調和を可能にする「わざの和」は、地球、人類、そして子どもたちを思いやる「こころのつながり」によって開花し、安心、快適、未来への確信が同居する「こころの和」を実現することを訴求しています。
なお、日本館の内部は、過去と現在と未来(2020年代)の三つのゾーンに分かれており、過去のゾーンでは、遣唐使の時代から先人たちの努力で実現してきた大陸と日本との「つながり」と、今日まで姿を変えつつも生き続ける文化等を具体的に振り返ります。
現在のゾーンでは、温暖化と省エネ技術、水資源不足と水浄化技術、少子高齢化と介護ロボット技術など我々が直面する課題と技術によって解決できる可能性が提示されます。
未来のゾーンでは、次第に緑や水に満たされる町を上空から見つめたり、高齢者と子どもが笑顔で交流するコミニュテイを通じて、心がつながり、思いやりの気持ちを共有し、一人ひとりが取り組むことが大きな解決につながることがアピールされます。
原山氏の説明の後、中国2010年上海国際博覧会海外推進室日本首席代表徐 迪旻氏が、2008年12月に東京都港区虎ノ門にオープンした「上海万博PR館」をご紹介してくださいました。上海万博に関するあらゆる情報がそこで入手出来るようになっています。現在までに、日本を含む228の国と国際機関が「より良い都市、より良い生活」のテーマで開催される上海万博への参加を表明しています。日本も愛知万博の理念と成果を上海万博に継承してもらうために政府のみならず民間もそれにボランティア団体も気合いを入れて協力を強化しています。私自身、2010年5月1日から7000万人の世界各国の人が上海万博会場内外で出会い、話しあい、歌い、踊り、気持ちをつなげる機会は、国をそして地域を超えた地球市民としての意識を育て上げ、更に、物資の増大ではなく、心のつながりによる幸福感や思いやりの気持ちを高める運動が高まるものと大いに期待しています。スピードとクオリテイのある政治
厚生労働省の労働力調査[平成20年11月分]によると、就業者(雇用者と自営業主・家族従業者)総数は6391万人で、前年同月に比べ42万人の減少です。10ヶ月連続の減少です。就業率で見ると57.8%で前年同月に比べ0・4ポイントの低下でした。完全失業者数は256万人で、前年同月に比べ10万人の増加。2ヶ月ぶりの増加です。完全失業率は3.9%で、前月に比べ0.2ポイントの上昇です。近年、パート・アルバイト・派遣・契約・嘱託といった非正規労働者の割合が大きくなっています。非正規雇用者比率は1990年の20.0%から2008年の33.9%へと大きく上昇しています。現状は、3人に1人以上が非正規雇用者となっています。非正規雇用者の割合を男女別でみると、女性の非正規雇用者の割合は男性のそれの約3倍にもなっています。2008年の女性の非正規雇用者の割合は54.2%で、男性の非正規雇用者の割合は18.6%です。特に大きな問題と思えるのが、15-24歳の非正規雇用者比率が男女とも大幅に増大している点です。男性の場合、1990年に20.0%が2008年には44.8%へと2.4倍に増えました。女性の場合、同期間に20.6%から54・2%と2・7倍に上りました。非正規雇用者の所得が正規雇用者よりも低いことを考えると、所得格差の是正のために、現行のような非正規雇用者の現状を早急に改めることが求められています。更に、男性非正規雇用者の婚姻率が男性非正規雇用者それよりもはるかに低い(25―29歳で14.8%対34.4%, 30-34歳で30.3%対59.2%)ことを考えると、少子化対策としても非正規雇用者を減らすことが大きな課題になっていると考えます。
日本が劣化してきています
過去十数年を見ると、日本は、過疎過密化・少子高齢化・人口減少化という流れの中で、目に見える形で劣化してきています。子どもの教育レベルが低下し、親を殺す子供が増加し、年間三万人を超す人が自殺する、収益が赤字になるとそれまで勤勉に働いていた人を簡単に首にする経営者、食料の自給率も40%以下に落ちています。教育では、児童の教育の中で厳格に行うとすれば、すぐにやり過ぎだとか言われて批判の的になってしまうのも如何なものかと思います。こうしたことを見つめていると、日本の将来に希望が持てないと考えるのも無理がないと言えるかも知れません。私は、劣化している最大のものが政界ではないかと考えます。官僚のための政治ではなくして、国民の納税者が住みやすい生きがいの持てる国に変えるための政治をしなければなりません。
天下りや「渡り」がなくなる気配はありません
麻生太郎総理大臣の歴史観と歯切れの良い話し方に好感を持っていました。しかし、最近は本来の彼の政治哲学が具現化されていないと感じます。遅遅とした政策決定のプロセスと政策のブレを見ている国民の不満も理解できます。現在の政府はもはや国民の望むことを実施出来なくなっています。その事は、官僚の天下り禁止の一件を見ても分かります。多くの国民が、官僚の天下りが政・官・業の癒着とそれに関連するさまざまな汚職・疑惑に密接に絡み、税金のムダ遣いにつながっていることを知っています。政府はそうした天下りをなくす施策を取ってきました。今月初旬には、官僚OBが複数の公益法人などに天下りを繰り返す「渡り」について、出身省庁によるあっせんを廃止する方針も出しました。このように天下り禁止や「渡り」をなくそうとする意志はいくらか伝わってきますが、天下りや「渡り」がなくなる気配はありません。
時代の要請にあわせて変えなければ残れない
今の政府に欠けているのはスピードとクオリテイだと思っています。スピードとクオリテイのある政治を速やかに行う時が来ています。自然選択による進化理論で有名なチャールズ・ロバート・ダーウィンは、強いものが生き残るのではなく、変化に対応出来るものが生き残ると主張されました。本当にそうだと思います。地元の公立病院の経営システムに問題があります。例えば、産婦人科の医師不足等で、公立病院で子供を産むことがだんだん困難になってきています。準看護師学校等の存続も厳しい状況になってきております。経済も教育も医療も地方行政も時代の要請にあわせて変えなければ残れないのです。淘汰されます。早急に政治のシステムを変えていく必要があります。最後に、解散の時期について、任期一杯ギリギリになり、総選挙は10月になるかも知れないと予想していると述べて、私の発言を終えました。
「参議院議員きまた佳丈議員生活10周年記念講演会ならびに感謝の集い」
ところで、来る1月26日(月)午後6時から「参議院議員きまた佳丈議員生活10周年記念講演会ならびに感謝の集い」が豊橋市のホテルアソシアにて開催されます。私は、第一部の記念講演会で、ロサンゼルス・オリンピック柔道金メダリスト山下康裕氏と教育について対談します。私は、義務教育の目的の一つは生徒に山下氏の柔道精神を理解し、その精神に基づいた言葉づかい・態度・行動を取ってもらうことだと考えています。山下氏は、柔道とは「相手がいる、自分がいる」、「相手がいて自分が磨ける」と言われています。相手を思いやる心があります。また、山下さんは「畳の上では相手は敵」、しかし「礼に始まり礼に終わる」と強調されています。これは、初めから終わりまで相手に対する敬意を失ってはいけない。勝ち負けいずれにしても相手を尊重しなければならない、という意味です。山下氏は「畳を降りたら敵ではなく、同じ目標を持ち、頑張る同士である。だから、負ける人はいない。仲間に対しての敬意をお互いが常に持つべきだ」と説明されています。そして、山下氏の相手を尊敬する柔道精神の前で、負けた方も山下氏を尊敬し、親友になっていく姿にこそ、「新の勝者は敗者をつくらない」ということが明確に示されていると思います。私は今度の山下氏との対談で、彼の柔道精神を皆さんと分かち合いたいと思います。第二部の感謝の集いで、私が参議院議員になってからの10年の間、私を支え続けてくださった後援者の皆様に心から感謝をさせて頂きます。民主党を代表して鳩山由紀夫幹事長が皆様にご挨拶をすることになっております。

